夢と幻想 朝方の霧
春嵐
夢と幻想 朝方の霧
あなたの面影は、ない。
夜と朝の間。もうすぐ陽が昇る。そうしたら、夢と幻想の時間が終わる。その前に、あなたに逢いたかった。
逢えなかった。というよりも、逢った記憶がなくなっていく。すべてが、夢のなかに。幻想のはてに。消えていく。逢ったという感覚だけを残して。記憶からこぼれ落ちていく。
霧が出ている。朝の深い青色が、にじんで綺麗に拡散していく。
あなたのいない今日が、今日も、はじまる。
それでも。
またあなたに逢うために。夢と幻想のなかに、あなたを取り戻すために。今日もこうやっている。
霧が朝の光を反射していく。その中に。あなたの面影を、ほんの少しだけ、感じた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます