境界線 (2019.06.06投稿)

靴紐を結ぶ。ザックを背負う。

日常との境界線を引く儀式。

重い装備とは裏腹に、心は空へと舞い上がる。


登れ、登れ、

より高く登り詰め、

空へ、空へ、

太陽に手を伸ばせ。


頂でザックを下ろし立ち尽くす。

空の蒼、稜線の碧に、魂が溶けて――


ピピッ。下山時刻のアラーム。これが山と私の境界線。

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