第6話うつ向いて歩く

僕はいつの頃からか、うつ向き加減で歩く。

20代は肩で風切って歩いて、喧嘩も売られたが、今はうつ向き歩く。

何故か?

それは、自信の無さからだろう。

13年前、病気を発症させ右足を引き摺り加減で歩き、ビジュアル的にも自信が持てず、ついついうつ向くのだ。


僕は目立ちたくない。空気でいたい。

だが、パパ、パパと呼ばれると自分のアイデンティティーを保てる。


難しい算数の問題や、理科の勉強を教えると達成感がある。

今日も、自宅で焼き肉を食べビールを飲み第2の自宅に戻る際に、またうつ向き歩く。

果たして僕はいつになったら、正面を向いて歩けるようになるのだろうか?

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