11月19日


携帯をいじっていて気付かなかったが、目の前を列車が高速ですり抜けていった。電車が来ることも知らなかった僕の足は、すっかり黄色い線の上を踏んでしまっていて、過ぎ去る車両がすぐ鼻先を掠めていった。

あと数十センチ向こうにいたら僕は……


そう考えただけで、なんだか僕という人間が凄くちっぽけで虫みたいなものに思えてきてしまうのだった。


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