4月21日



空が色付いていた。それまで昼時を彩っていた深い青が地平線に近くなるにつれ、夜を告げる紫へと移り変わってゆく。



久々にマスクを外し、大きく息を吸い込んで、気付く。――これまでずっと分からなかった。いつも歩いているこの道が、こんなにもつつじの甘い香りに満ちていたなんて。


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