第2話 悲しみをクリスタルに



「赤、青、黄色。様々なクリスタルには感情が込められている」


「怒りは赤に、悲しみは青に、喜びは黄色に」


 悲しみをクリスタルにして

 切り離す


 冷たい世界が崩れゆくなかで

 悲しみにおぼれていたくないから


 寂しさなんて 覚えていたくない

 孤独であると 心まで壊れてしまいそう


 世界と共に消えるなら

 体だけでいい


 魂はどこかにたどりついて

 救済されるのだと信じていたい


 希望のない世界は嫌だから

 感情から逃げて 悲しみを拒絶するの


「私はクリスタルに口づけをして、そこに心を込めていく」


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