第11話 飲み物

氷崩していく

温い珈琲が冷たくなってく音

カラカランドウトゥトゥポポポ


赤いストロー挿して吸い込んだ午前8:00


今日の地図を広げて眺めると雲が浮いていて

そりゃあしんどい今日がそこにあるみたい

雨がもうすぐ降りそうだもの


「どうしたものか」

考えながら地図の雲を弄ろうとペン軸でかき回すけれど ちっとも晴れやしない


しかし今日は晴れてほしいのだ

あっちの国では雨こっちの国は晴れと

予報士が既に予報しているのである


「あ」


肘がグラスに当たって地図にコーヒーびたし


花々が蕾に雨打たれていく

コーヒーの雨がざあざあ

ちょっと氷も混じっちゃった


神様の地図は今日も染みだらけ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る