●「弟」

私には弟がいる。

ツンツンとした髪。ふっくらとした顔。大きな空色の眼。


今日も何かを見つけたようで小さな手足を動かし遠くに駆け出していく。

その目に映るのは、その大きな瞳に負けないくらい大きく、透き通ったガラス玉。手元で転がし遊ぶだろう。


私は弟を迎えに、たちあがるのだった。

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