第1106話 進化版蓄音器
ライリクスさんとの話も終わり、部屋に戻るとガイエスから手紙と何やらとんでもなく高級そうなステンドグラス製の文箱が届いていた。
『カタエレリエラ公からの書簡と加護法具が入っていた箱が届いたんだが、凄く綺麗だから蓄音器にしていつも飾っておきたいんだ。加工できるだろうか?』
ほっほっほっ、それはそれは。
住環境を整えたいと思えるのは、そこが好きだからだもんな。
そしてそこにいる人達を大切にしたいと思えるからこそ、みんなで楽しめる蓄音器にしたいのだろう。
まーかせてくださいよ、ガイエスくん!
この箱は蓋もとっても綺麗だが、ステンドグラスなので開いても裏側から見える部分もとても素敵だ。
だけどさ、これって加護法具が入っていたんなら、魔力認証付きの『本人限定開封便』だよね?
お、開けられた……そっか、一度開けて中を取り出したら誰でも開けられるようになるのか。
ガイエスから預かった箱は……聖神二位の花である
青いアネモネなんだが、アネモネ……多分、カタエレリエラの気候じゃ咲かない花なのではないだろうか……?
傍流家門は同じアネモネでも色が違うから、ランタートさんの家は黄色いアネモネなんだよね。
改造は簡単だが、これだけ大きいのなら……自動で連続再生できるように作っちゃおっかなー。
再生順も入れ替えられるようにしちゃおう。
ループ再生機能とか……あ、いやいっそ石板式にして、音源水晶がなくても新曲を一定期間だけは聴けるシステムも付与しちゃう?
気に入ったら後日、音源水晶を買ってもらえれば嬉しいしねー。
なーんて作っていたら……ちょっと……やりすぎたかもしれん。
ま、まぁ……いいかなっ!
そうだ、セラフィラント公にも俺からの贈りものってことで同じ機能のものを作ろう。
セラフィエムスなら
ステンドグラスで仕上げてもいいんだけど……セラフィラントならば『金属』だろう。
なので金属製のレリーフ仕上げに、透かし彫りも加えてみました。
そんでもって、ガイエスに渡すものと同じようなシステムにして……名目は……試作品の後、第一号のオリジナルをセラフィラント公にプレゼントしたいってことで!
おっと……ちょっとここで、マリティエラさんに確認しよう。
んーと、そろそろスイーツタイムだから、マリティエラさん達いらしているかなぁ?
食堂を覗くと、マリティエラさんとカーチェナさんが美味しそうにマンゴーと林檎のパルフェを召し上がっている。
メイリーンさん……来ていないのか……ちょっと残念。
いや、そうじゃないでしょ、今は。
「あら、タクトくん」
「いらっしゃい、カーチェナさん、マリティエラさん。
「「すっごく美味しいっ!」」
「今回は季節柄まだ乾燥させたものだけなんですけど、夏場になったら新鮮なものも届くので楽しみにしててくださいねー」
「この林檎の甘煮も美味しいし、細かくなって入っている
「新鮮なものも楽しみですーー! パンナたっぷりでお願いしたいですぅ!」
カーチェナさんは、生クリームとかミルク系の味が大好きなんだよな。
任せてください、夏までにはもっと身体も回復してスイーツ作り解禁になるように頑張りますからね!
「実はちょっとマリティエラさんに伺いたいことがございまして」
「あら、何かしら?」
「お父様の生誕日って……ご存知です?」
流石にここで『セラフィラント公』と堂々とは口に出せない。
周知の事実だとしても、簡単に言葉にしていいことではないのだ。
「今月……
「お世話になっている方々のは、知りたいじゃないですか。ありがとうございます、マリティエラさん!」
ナイスなタイミングだねっ!
これで贈りものをする口実ができたよねー。
いや、生誕日が近くなくっても、何かとご協力いただいているからお礼として贈るつもりだったけど。
生誕祝ですって言う方が、ビィクティアムさんが届けてくれるかなーって。
だって、理由がないと受け取ってくれなそうなんだよな、セラフィエムスの方々ってさ。
真面目っていうか、変にお固いというか……
で、ガイエスの方も『試作品を試させてもらったから』って名目にしたら、あいつも変に金を積んできたりしないだろうしね!
秘湯の神泉粉とか、ハーブや鶉の玉子をたっぷり送ってくれたもんなー。
ああ、八宝菜が食べたくなる……八宝菜には絶対に鶉の玉子なのだ、俺的には。
次のロカエ便、
そうだ、鶉の玉子を串にしてフライタイプの串揚げ作ろっと!
エルェソースで食べると絶対に美味しいぞー!
串揚げいっぱい作って食べるのもいいんだけど……まぁ、家族パーティくらいでなくなっちゃいそうだ。
今後も取引させてもらえないか、リヴェラリムの方々に頼めないかなぁ。
以前、鶉のお肉を買い付けてくれたのファイラスさんだから、養殖場に連絡取れないかなー?
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