ヤンデレ彼女は蘇生持ち

プロローグ

プロローグ

「なんで！なんで私を一番大切にしてくれないの？どうして他の女の子にも色目を振りまいているの？どうして？どうして？」

　ドスッドスッという音が部屋中に響き渡る中、女性が男に馬乗りになって泣きながら叫ぶ。

　どうして今こういう状況になっているのだろうか。

「そ、そんなことは……」

　弁明しようにも言葉がうまく出ない。

　当然である。部屋中に響き渡っているこの音は俺を何度も何度も刺している音だから。

　目の前の女性、言い換えると俺の彼女に俺は殺されている真っ最中なわけで。俺は人生に幕を下ろしているというわけである。

　俺は他の女の子に色目を使ったことなんて一度もない。そして、彼女として一番大事に扱っていたというのに。

　何が間違っていたというのだろうか。そう考えながら静かに目を閉じた。