第47話 リクと家族②

「たちか、リクにょとーしゃん!」



「えー!りきゅのとうしゃまですか?」驚くエドワード



リタに抱かれて嬉しそうなリクが二人に手を振る。チロとエドワードは手を振り返す。



「ぼくにょかじょくでしゅ!とおしゃんとかあしゃんとにーに!」



その言葉を聞いて、とうとう泣き崩れたレオナルド、そして嬉しくて泣くリタにデューク。そんなレオナルドの背中を擦るチロとエドワード。



「リクのとーしゃん!なかにゃいで!」励ますチロ



「すん」もらい泣きするエドワード



「良かったわね、ヘルマー公爵それにリタさん」



現れたキルア王太后に慌てて跪くレオナルドとリタ、それにデューク。おちび達はポカンとしていたが、チロが真似して跪く。それに続いてリクとエドワードも足をプルプルさせながら真似する。



「あらあら、楽にしてちょうだいな。チロ達が…ふふ」笑うキルア



レオナルドがチロ達を見ると、真似をして跪いているが、足が皆小鹿のようにプルプルしている。



「ブハッ」吹き出してしまうレオナルド



「あら、可愛い!」リタが悶える。



「げ…げんかいでしゅ…」エドワードが泣きそうだ



「たえりょ…こりぇもくんりぇんだ!」チロが顔を真っ赤にしている



「ぼきゅ…うんちでりゅ…」とリク




それを聞いたルルが走って来て、リクを小脇に抱えると走り出す。



「お尻ぎゅってしてなさい!」



「あい!」



リクは両手をお尻に当てている。



「あーチロもいきゅー!」



「ぼきゅもいきゅ!」



二人もお尻を押さえて後を追う。それを見て爆笑するアンリと苦笑いしながらついていくエチカ。



リタは心配で後を追い、レオナルドは腹を抱えて笑っている。ディークは唖然としている。



「ここは良いですね、子供達が輝いています」



「そうね、子供達には幸せになってもらいたいわ」



「公爵家に今すぐにでも連れて帰りたいですが、ここでの笑顔を壊してしまうんじゃないかと心配です。貴族社会は汚い、その汚さにリクは耐えられるか…」



「確かに貴族社会は厳しいわね、でも大丈夫よ。貴方もリタもそしてディークもいる、そして可愛いお友達もいるんですもの」



「王太后様がおっしゃられると説得力ありますね」



「精一杯愛してあげなさい!これは命令です!」



「ははぁ!」跪くレオナルド



後ろで聞いていたディークも、弟を守ってそして強くする事を誓う。



「おーい!」



リクがスッキリ顔でこちらに手を振っている。その後ろからリタが満面の笑顔で向かってくる。



チロとエドワードはエチカとルルが手を繋ぎ連れてきた。レオナルドは早く家族一緒に過ごせるように、早く事を進める事を決めた。



「ここの警備は万全よ、好きにやりなさいな」



キルアが後押ししてくれた。










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