水槽の中の小鳥

雨矢健太郎

クリスマス


おれが仕事を終えるとクリトリスだった

「これがクリトリスかあ」

街中がクリトリスモードに染まっていた

雪がしんしんと降り積り

ケーキ売りのバイトが路上でぼんやりと突っ立っている

「やっぱクリトリスはいいよなあ」

おれは帰宅し保存食として飼っておいた犬を殺した

撲殺だ

犬は最後まで吠えなかった

そこが犬の良いところだ

長所である

完全にこちらを信頼しきっている

くうーん

みたいな

おれたちは生まれて死ぬ

ただその過程があまりにも暇すぎるあまり逸脱してしまうのだ


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る