「既読ついた!」2022年2月16日

俺のペンネームは、松井さんは知っている。

LINEは今でも友達登録されていて、ブロックされてるか分からないから、とりあえず必要最低限の言葉だけを送る。


「更新しました。」


10文字にも満たないメッセージだ。

もしかしたら松井さんが何かしら動いた結果、俺らに支店長から電話が来たのかもしれない。


電話が来てから1週間程経ってしまったが、とりあえず書き切った。時間がなかったんだ。上手く書けれなかったんだ。情報を遠回しに伝えるってのは難しい。


あれこれと考えながら仕事をして、帰宅してからLINEを見てみる。

既読がついてた。


前は既読つくのに数日かかったのに、今回は1日も経ってない。


つまり松井さんは、僕 俺たちからのコンタクトを待っていたのか?

だとしたら、悪いことをしたと思う。


てか、まだブロックされてないことに驚きを隠せない。


俺らの知らないどこかで、何かが起きているのか?


知りたいけど、俺らは藪蛇になりそうなので、あえて突っ込まない。

あのライフサポート社の支店長や社長も、俺らを警戒してる気がする。


両者睨み合いをしているような構図になるが、裏から松井さんが攻撃してて慌ててる可能性もある。


なんとなく気になったので、母さんに電話の様子を聞いてみる。


『1回目は長かったけど運転中だったから、車を停めて、電話に出ようとしたら切れて』

『2回目は2コールで切れた』


「そっか、せっかちやね」


『せっかちなのか?』

『2回目は思いとどまって、あえて2コールで切ったんだと、私は思うけど』


「思いとどまる?」


『なんか、まずいことが起きたんじゃない?』


何が起きているのか?

本当なんなだろうか?


今回は既読のみで、松井さんからの返信は来てない。

でも、ブロックはされてないことは判明した。なんなんだろうホント、、、


俺たちは無力だ。どうなるかは、分からない。行く末を見てることしか出来ない。


この小説は、そんな無力な俺たちの最後の足掻きだ。

どうなるかも、未知数で怖いけど進むしかない。

俺たちは日々、前を向いて進んで行く。疲れた時は立ち止まって休憩するかもしれないけど、後ろは振り返らない。


それは俺が決めたことだから、、、

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