「違和感」2021年9月17日昼

約束の時間に間に合うように、ライフサポート社に向かった。

インターホンを押すと見たことない社員に出迎えられ、あの変な応接室に通された。

その見たことない社員は、営業マンに見えなかった。ホストかよと思うぐらい高そうなスーツを着ていた。


応接室に来た支店長の今日の服装は、薄手の長袖のワイシャツの中に厚手の服を着ていた。まるで何かを隠すように、、、

見るからに暑そうだ。汗かいてるし、、、薄い服を着ればいいのに、着てるところを1回もない。首元には、銀色のチェーンネックレスが光ってる。それも隠すように身に着けてた。


支店長と銀行各所を回り返済した。


誓約書を交わした。

内容は松井を捕まえるために協力すること、いかなる理由においても再びお金を請求しないこと、などというものだ。




たった3回しか会ってないのに、支店長のオカシイところがいくつかあった。


証拠関係をデジタルにこだわるくせにデジタルの知識が皆無。たぶん弁護士の指示なんかなと思う。

ネットバンキングのアプリに表示されてるキャッシングの額は利息を含めての計算で、電話で問い合わせると利息分を取り除いた金額を教えてくれる。利息分だけでも数千円違うから、アプリの情報を信じて返すとこちらが得をすることになる。

ラインのトーク内容を、テキスト化する仕方も分かってない。


細かいお金に関する知識もない。

万札1枚から千円札が10枚が出せる機能があるんだけど、万札2枚から千円札20枚出そうとした。

キャッシングは千円以下は切り捨てってことも知らない。1回でも利用してれば知ってるはずなのに、知らなかった。けど支店長は、過去にキャッシングを使ったことがあると言っていた。


エクセルやワードの知識もなさそう。

わずかな証拠として、銀行の取引履歴と松井とのトーク履歴を編集して持っていたら、眉がぴくぴくしてたし、、、


そんなことを知らないし知ろうともしないもんで、支店長は大雑把すぎるために俺らが5千円得をしてしまった。本来ならぴっちり出して、こっちが得にならないようにするのが会社としてのやり方だと思う。

それが出来てないってのは、支店長としてどうなのって思ってしまった。


知識もなく面倒くさがりで大雑把な支店長がお金を管理できるとは、到底思えない。もしかしたら尻拭いしてたのは、松井なんじゃないか?


その尻拭いにも限界が来て、今回の事態に繋がったじゃないかと思っている?

真相は分からない。

けど支店長に会う度に、ライフサポート社に関わる度に、疑惑の色が濃くなっていくのは、たしかだ。

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