詩集32 言葉の図書は、知識を導く

仲仁へび(旧:離久)

第1話 黄泉どき列車



「お前は確かに死んだはず、なのにどうして生きている?」


「知らないうちに世界がおかしくなってしまったのか」


 天井まわる 地面もまわる

 舞台がまわって 切り替わる


 走る列車は 選べない

 進むレールを 選べない


 窓のない場所

 閉じ込められて

 酸素が消えて

 眠らされるまで


 閉じ込められたら 出られない

 死者と一緒に どこまでも

 進みゆくなら 降りるべき

 分かっていても 出られない



「ストーリー」

 その駅では、まれに列車がおかしな駅へ向かうらしい。

 死んだはずの人間と一緒に乗っている、そんな状況が分かった時は注意しろよ。

 さっさとその列車を降りた方がいいぞ。

 降りられるなら、だけどな。


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