第5話 兵器開発 Vol.2
兵器開発Vol,2
身支度を整えるとすぐさま営舎を出て営内食堂へと向かう。
ここは新宿の陸軍省ではない、何故なら一応陸軍省は省庁なので営内に存在して居ない、小官の扱いは一応陸軍准尉なので営舎は市谷駐屯地になるのだ。
近衛師団と同じ飯を食う事になる訳だが、近衛師団は待遇が良いらしく、他の駐屯地ではこれ程の美味い物は出ないと言う事なのだそうだが、小官としては一応男爵家の生まれなので、美味い物は食わされて来て居るので、美味しいと思って食べた事は無い、まぁそれ以前に前世の記憶も有るので尚の事ではあるが。
それもその筈で営内食堂で飯を作るのは持ち回りで兵達が作って居る。
一応それなりにレシピなどは充実していて他の駐屯地よりは旨いそうだが、兵員に作らせるのには理由が有る。
何かの折に部隊が分断され兵站の確保が難しい時に現地調達で自力で飯が食えるようにする為である。
その方針には異論はないのだが、美味いと言われている市ヶ谷でこの程度だとすると他の駐屯地はどうなるのだろうと考えるだけで煩わしい。
なので小官は今日の様に急いで登庁する時以外は、大久保の朝市で朝食を摂って登庁する事が多い。
海軍はもっとずっと美味い物が食えると聞いたので今度一度新しい大砲のプランでも持って伺ってみようと思う。
等と思いながら飯を平らげると、中将殿が小官の為に用意して下さってる馬車に乗り込み登庁、今日は特に早く着いたらしく省内には警備兵以外誰も居られないらしく、警備当番の者がカギを開けてくれた。
准尉とは言え兵器開発部はまだ小官の為に新設されたばかりなので部下が居ない、したがって小官が掃除もせねばならん、特に今日は鍛冶師と打ち合わせと言う重要な会議が有る為にこうして早めに来て掃除をするのが当然。
警備兵は自分達が掃除位して置きますと言ってくれるのだが自分の部下では無いので掃除がキチンと出来ていなかった場合に叱りつける訳にも行かないのでお断りしている。
そんな事をした日にはガキの癖に生意気だとか言われて諍いになるのが目に見えて居るからだ、自分の方がもし強くても、君子危うきに近寄らずと言う言葉のある通り、そのような下らない事で自分の評価を下げるのは得策ではない。
なんせ小官は日露戦争の頃にはどんなに低くとも少佐になって居ないといけないのだ。
大東亜戦争の頃までには将官に伸し上がって軍や国家に意見具申が出来るようになっておきたい。
さてそろそろ約束の時間だが・・・
ドアがノックされる、概ね時間通り、迎えに出した者が良い仕事をしてくれたようだ。
「どうぞ。」
「まんずおはようさん、よろすぐたのんます。」
「ええ、よろしくお願いします。」
取り敢えず小銃の設計図を提示。
「早速なのですがこちらの図面を見て頂きたい。」
「こったらもん一人で書き上げただが、まんずおどけーた~。」
何度か聞いてるうちに多少聞き取れるようになった気がする・・・
これはあれだな、前世でたまに見に行っていた吉本新喜劇のネタに似たのが有ったが、まぁそれはどうでも良いか。
こうして構想を煮詰める事、およそ3時間程、近くで昼食を摂ってから反射炉をちゃんと使えるか確認に行きたいと言う事になった。
公用で食事をする時は領収書を会計に持って行くと軍が額面を払い戻してくれるらしいのだが、領収書が出るような飲食店はそうそう無いし小官は少なくとも陸軍省の付近では知らないので自腹であったがあまり使う所も無いので気にしていない。
昼食後、馬車を手配して昨日の反射炉に行って見る。
鍵を開け中へ、一通り見て回ったが反射炉自体に酷く損傷をして居る部分は見当たらない、何とか使えそうである。
建物の方がかなり傷みが伺える、面白いもので建物は使われて居ない方が早く朽ちる気がするのだがこれは気のせいであろうか?
建物の修繕個所と改築プランを書き出して中将閣下に提出して早めに治して頂くとしよう。
ついでなので熱エネルギーを再利用出来るように少し反射炉自体にも加工をしてもらおう・・・
で、鍛冶職人のおっさんは、中々良さげな反射炉に益々やる気が出て来たらしくて元気にホテルへ帰って行った。
明日は村田少佐もお越しになるので更に小銃の構想が広がってくれると思う。
小官は次の研究の為に執務室(と呼べるようなものでは無いが)に戻り、新しい図面を書いている、発電機の構造である。
電気の登場は意外と遅く、未だあまり持って居る国も少ないので、大規模発電が出来る施設を作るのであれば今がチャンスなのだ。
銅線をどうするかと言う問題は有るものの、刀を打てる技術がある程の国なので何とかなるだろう。
発電所を本格的に構えるとすれば、やはり南関東ガス田の付近、千葉県が中心になるガス田なので、出来るだけ近くに持って来たいが恐らくは限界はあるだろう、であれば尚の事電線に使う為の銅線も大量に作らねばならない。
他の金属ではだめなのだ、銅ならば通電性は銀に次いで2番目に高く、銀よりもずっと経年劣化しにくく、コストも安いのだ。
電気を使ったり運んだりする為には何としても銅線を大量に生産したい。
手としては薄い板にしてそれを細く刻んで端を切らずに繋げたまま伸ばす方向か・・・ってまて、銅線って既にどっかで生産して無かったか?
伸ばして作って居た気がするのだが、中々に思い出せない。
新しい構想を考えているともう夕方、就業の時間になってしまった。
駐屯地へ帰って飯でも食って寝よう。
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深い眠りについて直ぐの頃だったと思う、昨晩見たのと同じ夢をまたしても見る、何だろう、何かの暗示なのだろうか・・・と思って居ると、これまで此方から呼び出してもまるで答えなかったマークの精神通話が来たのだ。
《先生、俺です、マークです、お待たせしました、今生まれました。》
そう言う事か、あの夢はきっと小官の分けた魂の欠片に呼応して居るのかもしれない。
《マーク、君はいつもどうしてそんなに雑なのだ、今此方は夜だぞ? 私も未だ9歳だ、ゆっくり寝かせてくれ。》
《あ、失礼しました、でも、これで先生のミッションのお手伝いが出来ると思います。》
《と言うのは冗談だ、まだ目が見える訳ではないだろ、時間なんか解らんよな。》
《あ、そうでした、でも失礼しました。》
《君はそう言うちゃんと確認しない所が治して欲しい所だ、ちなみにアイリーン君は昨日生まれたようだぞ、君達は良く気が合うね。》
《まぁ気が合うと言えば合うんでしょうね、お陰で実験とか手分けがしやすくて楽でしたから。》
《そう言えば生まれ変わったんだから君は男に生まれたのかね?それとも女に?》
《いやぁ、未だわかんないです、すみません。》
《二人とも男とかだったら悲劇だなぁと思ってね。 まだアイリーンには聞いて無かったけども。》
《え?何の事ですか?》
《君はホント、鈍感なのだな、色んな事に。》
《え??何の事っすか?先生。》
《アイリーン、起きてるかね?》
《起きてますよ、そして今の、バッチリ聞いてました。》
《うん、心中察するよ。》
《え?え?なになに??》
《やれやれ。》
《で、アイリーン君、聞いていたならさっきの男か女かは分かって居るのかね。》
《あ、実は、良く解んないんですが、新しい名前的に女性かなと思うんですけど。》
《それじゃあ、新しい名前を教えてもらえるかね?》
《はい、イリーナです、セカンドネームは判らないんですけど。》
《そうか、マークの新しい名前はまだわからんな、俺は、一太郎 益田だが、日本はまだ幼名と言う風習が一部残ってるので変わる可能性はある。》
《やっぱり日本って言う国はミステリアスですね、幼名、ですか、成人すると名前が変わるなんて。》
《そうか?アメリカでも似たような例はある筈だが? 例えば後を取る事になった子息に改名させて初代の名前の後にJrや二世、三世と付けるとかに近いと思うぞ。
まあいい、それじゃ二人とも、しっかり寝て健康に育ってくれたまえ。 またな。》
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マークのおかげで睡眠不足だった・・・
前世の体ならどうとでも成るのだが、今のこの幼い体では3時間足らずの睡眠はきつい・・・
しかしこんな事で約束を反故にする訳には行かないので頑張って起きて朝食を頂く。
やはり何か食べると眠気もある程度治まる。
しかし、馬車の揺れについ寝てしまった、お恥ずかしい事に到着したと起こされてしまった。
照れ隠しに、新兵器の図面を書いていて寝不足だとウソの言い訳をしてしまった。
俺のマークに対する評価が少し下がった、再会した暁には弄られキャラにしてやろう。
部屋の掃除を終えた後に、中将様のお部屋よりコッソリと少々拝借した最高級の玉露を準備し終える頃にノック、いいタイミングだ。
「どうぞ。」
「失礼するよ、益田君。」
と思ったら来たのは中将殿!何でこんな早い時間に来てんのこの人!
・・・・・お茶拝借したのバレた?・・・・・
「お早う御座います中将閣下。」
「今日は村田君が来てくれるのだろう?13年式村田銃を完成させた功績で一度顔を見せて欲しいと呼び出しても来てくれないのでね、居ても立っても居られなくて早起きしてしまったよ。」
どんだけ変わり者なんだ村田少佐!
ってかこの状況じゃあのお茶出せないじゃんか!
「そんなにもお越し頂けなかったのですか? 勲章は要らないとか思われてらっしゃるのでは? もし小官に勲章が頂ける物なら喜んでお受けしたい位ですのに。」
「うむ、彼は本当に変わり者でな。」
「もうそろそろと思われますよ、あ、小官向かいにあるお茶屋で茶でも買って参ります。 良く考えたらこの部屋にはまだ何もなかったので。」
よっしゃこれで誤魔化すぞ!
「あ、待ちたまえ、わしの執務室に良い茶が有るからそれを持って来なさい、秘書官に言えば出してくれるだろう。」
おお、バレて無かったのか、おっしゃ!
「は、畏まりました、お言葉に甘えさせて頂きます。」
あーあぶねー、バレたらしこたま怒られる所だった。
これで茶筒ごと持って来て、小官の拝借してきた奴を淹れて出してしまえば大丈夫だ。・・・
でもバレてるような気がしてならないのは気のせいか?
中将様の執務室から茶筒を受け取って部屋に戻ると、丁度村田少佐殿と鉢合わせした。
「これはこれは、良くお越し下さいました、今お茶をお借りしに行って参った所です。」と言って戸を開けるが、何故か居る筈の中将閣下の姿が見えない。
あれ?
絶対中将閣下も悪戯好きだろ、おい・・・どこに隠れたのやら。
「今もう一方、鍛冶師の方が協力を申し出て下さったのでもうすぐ到着すると思います。」
と言いながらお茶を淹れに行く・・・と・・・・こんなとこに居たんかい中将閣下・・・
小声で「静かにせよ、吾輩の脅かしに助力すれば今朝方我が執務室に無断で侵入し玉露を拝借した件、黙認してやる。」
やっぱ知ってたよ、ってか居たのかあそこに!・・・・・
こりゃこの方には悪知恵では敵いそうもない。
ではとお茶を入れて何事も無かったかのようにお出しして居るとノック「どうぞ。」と言うが誰も入って来ない。
あれ?と思って戸を開けにこちらから向かった直後、流しの所に隠れていた中将閣下が「わっ!」と言って飛び出した・・・子供かっ!
これは秘書官とグルでやったな?
まぁいい、小官は仕込みネタだけは知ってたので驚かない。
で、少佐殿はどうかと様子をうかがって見ると。
「そんなこったろうと思いましたよ、中将閣下。 毎回毎回似たようなネタ仕込んで来て楽しいです?」
ウ、もしかしてこの人が来たくなかった理由ってこれなの?・・・(汗)
「何じゃ、つまらん奴じゃのう、だが今日こそ受け取って貰うぞ、ほれお主の勲章だ。」
え、そんな適当な渡し方で良いんすか?中将閣下・・・・
「ふん、こんなもん貰えるような功績残しちゃ居ないっつってるじゃ無いですか、中将閣下。」
「しかたなかろう、お主あてに出てるのは確かなのだ、素直に受け取っておけ。あって損はないぞ。」
あの、この人達って・・・・・
「ああ、スマンスマン、元上官と部下なのだ、旧知の中って奴よな。」
そう言う事か、たまに妙に仲良くなっちゃう上官と部下が居るって話は聞くが、BLでも何でもなく・・・ね。
ノックが聞こえる
「どうぞ。」
やっと来たらしい。
「まんずまんずぺっこおぐれちまっただ、すまねーだす。」
「いえいえ、では揃いましたので、初めても宜しいでしょうか。」
「では、少佐殿、こちらが小官の作成した設計図であります。」
暫く設計図を睨みつけた後、村田少佐が口を開いた。
「こ、これは!とんでもない発想だな、君! これは行けるぞ!今すぐ13式村田銃の量産を中止させても良いぐらいだ! これは本当に君が考えたのかね? 素晴らしいぞ、天才だ!」
其処まで褒められるとは思っても見なかったですけどね、でもまぁ、100年程も先の装備ですから・・・・
で、君、ここはこんな具合に嵌まれば良いのかね?と、手で形状を再現して見せて尋ねて来る、この人も子供のような眼をする人だ、開発者とか探究者にありがちな・・・小官も含めてだが。
「あ、そうですね、そのような形でこの辺りにこの部分を滑らせるための溝がこう・・・」
充実した会議だった、昼飯も忘れてあーでも無いこーでも無いとお互いの意見をぶつけてどうやら形だけでも試作出来そうな流れになって来た、たった一日、一回の会議でこんなに話が進むとは思って居なかったので小官の方が驚いた程だ。
「と言う事で、中将閣下、例の反射炉の建物の改修、早急にお願い致します。」
「おお、判っておる、すでに大工を手配してあるのだ。」
「で、実はこちらは自動小銃の設計図の議論だったのですが、こんな物が必要な時代になるのではと思って、出来上がった設計図がこちらなのですが・・・」
と言って発電機の設計図を見せる。
「これは何の設計図だね?」
「これは電気を作る機械、発電機であります。」
「発電機だと?」
「はい、エレキテルと言えば聞いた事もあるのでは無いですか? かつて平賀源内と言う幕府のお抱え発明家が電池と言う物を発明してそれによって動く時計を作ったと言われて居ます。 まだ我が国には発電施設が有りませんが電気による分解、結合の応用で、これからの新たな兵器作りや連絡通信に必要不可欠になる物と信じております。」
「そんな事実が有ったのかね?」
未だ発電機自体には興味を示されない、か・・・これは今後骨が折れそうだ。
「あったのです、あの時代に、海外の万博なる催し物に出展されて居るらしいですが、ご存じ有りませんか?」
「君、あれは本当にあった事と思って居るのかね?」
「はい、事実であると信じますが?」
「試しに幕府の押収品の中にあると思うので探して見てはどうでしょうか? どうやって動かすのかわからない時計が有る筈です。」
「益田君、君は一体何者かね? どこから来た?」
おっとヤバい、変な勘繰りをされるのはちょっと。
「いえいえ、小官はまだ柔軟な考え方が出来ると言うだけです、ただの知恵の廻る子供であります。 後、本当は中将閣下辺りは何か多少心当たりがおありなのでは?」
自分への都合の悪い質問を交わす序でに、恐らく長崎海底ケーブルでつながった政府高官専用国際電話の事を中将閣下位は知ってらっしゃるのでは無いかとかまをかけて見た、しかしこの閣下はポーカーフェイスを崩さない。
余程政府は秘密にしたいのだろうか。
それにしても思わぬ方向に話が転がったので、ついあのオーパーツの話を出してしまったが、実際に後日、幕府遺産の倉庫に行って見ると、あった、四角い木製の容器に電極を刺してある電池が・・・
開けて中を覗くと、ガラス容器になって居た、所謂びいどろと言う奴だ。
「これが電池と言う物かね?」
「はい、これが恐らく世界最古の電池ですね。」
「これを交換するとこの時計は動くと言うのだな?」
「はい、時計が壊れていなければ、恐らく。」
「もしかして、君はこれの作り方を?」
「はい、一応わかります。」
「試しに作って見てくれぬか?」
「拝命致しました、ですが、材料が必要になりますね。 恐らくは陸軍省として発注を掛ければすぐ揃うとは思います、小官の父が〇井物産に努めているので海外よりの取り寄せと言う事で手っ取り早く仕入れて貰いましょうか?」
マンガン電池で良い筈だ、あれならごく普通の化学実験用の薬品群で揃うはず。
後日、その通り父に依頼して仕入れた材料を使用して作る事になった。
〇井物産は政府高官とも通じて居る為、少なくとも政府機関でも有る陸軍省とはツーカーなのだ。
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数日後
完成した電池を、少佐殿、中将殿と3人だけでこっそりあの柱時計にはめて見ると・・・長い事動かして居なかったらしく動きは明らかに遅くて時計としては成立はしないが動いた、動かす事に成功したのだった。
電気と言う未知の物質の有用性に、帝国軍が気付いた瞬間だった。
今度はこの電池を使って電球を点けたいのだが・・・確か、フィラメントは真竹で良かったはず、エジソンが京都に探しに来るはずである、今の小官よりも早く生まれた天才が・・・
あの天才に先を越される訳にはいかないのだ、アメリカとの国交を日本有利な方向で結ぶには、奴の発明品を一つでも奴の手柄にしてはいけないのだ。
先駆けないと駄目なのだ。
自動小銃の試作はもう軌道に乗ったと思う、ので、京都への出張許可を中将に求める小官だった。
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国家レベルで発電事業を始める為には電球位では材料が弱い、だが、軍のトップに認めさせるだけなら電池と電球だけでも行けるはず、あの反射炉の熱を利用した発電の計画を実現するための布石だ、あの反射炉の熱で発電したアーク溶接を政府のお偉方の前で見せれば、大規模発電に賛成をする議員大臣も増えようと言う物だ。
かく云う小官は、今、京都に来ている。 睡眠不足で思い出そうとした銅線の生産地が京都だった気がするのと、フィラメントの素材の竹を探す為だ。
そしてやはり、情報収集の結果、京都白川村だった、まさか銅線をこんな所で作って居たとは・・・
製法は理解した、これをこの工場に委託する、が、〇井の子会社か〇菱辺りにも作らせる事にしよう。
見学をさせて頂いた後、嵐山へフィラメントの材料を探しに行くのだった。
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