第4話 「青い指輪」
「分からん・・・」
アオイは
サイカの言葉の真意が掴めず
唖然としていた
「分からない?って
何を言っているのよ!
サイカ叔父も指輪を嵌めた事あるのでしょう?」
「いや・・儂はまだない
実は、まだ実験段階なのだ!
触れた事はあるが
指輪を嵌めた事は、まだ一度もない!
しかし儂の仮説は正解だった!喜べ!!!
儂の魔術実験が成功したのだ!!」
「喜べ?魔術実験成功?
ふぜけないでよ!何が成功よ!
ラックがいなくなったのよ!!
ふざけないでよ!!!」
アオイは殺到して
サイカの胸ぐらを掴み、締め上げた
「アオイよ!落ち着け!!
くっ!苦しい!!
ラックは死んだ訳ではないのだ!
とにかく胸ぐらを放せ!!!
どこぞや異世界に
行っただけだ!
これを見なさい!」
サイカ叔父は、奥の方から
もうひとつ宝石箱を取り出すと
中に青い指輪が入っているようであった
「アオイよ!
よく聞くのだ!!
お前は、今からこの青い指輪をもって
ラックを追って行くのだ!
今はっきりしているのは、
お前が行かなければ
ラックは、永久にこの世界に
戻る事はできない!!!
さぁ!覚悟を決めるのだ!!!」
「・・・・・・
サイカ叔父!!!
覚悟を決めろ!ですって?
どうして私が危険な目に合わなきゃいけないのよ!!!」
「ラックはお前の友人だろ?
早く行かないと、送り込まれた異世界で
危険な目に合うかも?しれないぞ!!」
「何を勝手な!!!!」
アオイは腹が立つのと
ラックを心配し過ぎて
気が変になりそうであった・・
「アオイよ!!
もう一度言うぞ!よく聞くのだ!
赤い指輪は、異世界に行く為の指輪!
そして青い指輪は戻る為の指輪だ!
指輪を嵌めていないと、効力は発動せず
指輪は嵌めている者に触れる者は
同様の効果がある!
我が一族に受け継がれる
魔術書の伝承によれば
『赤と青の指輪を手にし
世界の息吹を受けた者は
時代を動かす力が与えらる!』とある
もしやお前の母親の病を
治す術もあるかも?しれぬぞ!
ラックを無事に帰らせる為にも
お前がどうすべきか!
答えはひとつしかないだろう!!!」
「・・・・・・・
・・・・・・・・
何を勝手な事を!!!」
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