詩集07 言葉ことこと

仲仁へび(旧:離久)

第1話 よくばりな王様



「今夜は、かわいそうな王様の話をしてあげよう」


 かわいそうな王様


 一人ぼっちで 国民はいない


 友達も 家族も 使用人も 家臣も


 みんな みーんな いなくなって


 ポツンと 一人 王座に座っている


「王様の周りにはどうして誰もいないの?」


――のちに誰かが疑問の声をあげた


 かわいそうな王様


 たくさんの物を欲しがって


 あれも これも よくばりすぎた


 手元にある物を売り払えば

 新しいのが手に入ると信じていたから


 友達も 家族も 使用人も 家臣も


 みんな みーんな 消えていく


 欲しい物 手に入れて 王様笑う


 だけど ずっと一人ぼっち


 空っぽの国 一人だけの国


 とうとう 国すらなくなってしまった



「ストーリー」

 欲張りな王様は、結局欲しがった物を手に入れられませんでした。

 それどことか、今まで持っていたものもなくしてしまいます。

 それはおそらく、富める大国に喧嘩を売ってしまったからでしょう。

 

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