ナツノオモイデ

ta-KC

プロローグ

「もーいいかい!?」

「「「「まーだだよ!」」」」

「・・・いーち、にー・・・」

美香ちゃんはまた数字を数えている

そこから少し離れた場所でぼくたちは固まっている

そして小声で

「じゃ、いくぞ」

「隼人、本当に行くのか?」

隼人に僕は尋ねる

「ちょっとした悪戯だよ!美香も気づいたら帰るって!」

「そうだよ!でももしかしてたっくん美香のこと?」

くすくすと笑い恵理がいう

「違うよ!でも・・・」

「シー!!ほら匠もいくぞ!!」

そういうと智弘が腕を引っ張り

校舎のグランドの出口へと向かう

「もーいいかい??」

「「「まーだだよ!!!」」」

僕を含めた四人はそのまま自宅の方へと向かう

遠くで美香のが数を数えるのが聞こえる

少しずつ聞こえなくなる声


別に美香が嫌いとかではない

友達同士の悪ふざけ

ちょっとした悪戯だった

けどその日以来・・・

美香はいなくなった・・・・

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