第70話 10月30日 日曜日
カーテンの隙間から眩しい光が差し込んでいる。ロフトで寝ている俺にはほとんど届かないが――でも部屋が明るくなれば目は覚めた。
俺は起き上がりスマホで時間を確認する。って、スマホスマホ――あっ、あった。
隅っこに転がっていたスマホを手に取り画面を付ける。
「——セーフ」
昨日はそもそも帰って来るのが遅く。寝たのが遅く。さらにアラームをかけ忘れていた俺だったが――目を覚まして、まず安心したのだった。
ちゃんと起きれたよ。とね。これで既に11時。とかだったらこんなのんびりしていないというか。多分まず天井で頭をぶつけているだろう。でも俺の身体良く起きただった。
★
本日の俺の予定。この家に何故か後輩がやって来る。ホント何故か。だがな。
そうそう、ちなみに昨日、
そして、今日は午前中から来るとか言うことで、集合時間を訪ねてきたものだった『10時30分に伊勢朝日駅でどうでしょうか?』確かそんな内容のメッセージだったな。でもあの時の俺は九条さんたちと連絡先交換をしていたため胡乃葉のメッセージは後回しにしてしまい。
そして、結果として帰りの電車に乗るまで忘れていたため。日付が変わる頃にやっと胡乃葉に返事をしていた。胡乃葉忘れてて悪い。
だからあれだ。向こうの提案に従いましょう。というやつだな。昨日は俺の返事の後俺が寝るまでの間に胡乃葉からの返事は来なかったし。多分もう休んでいたのだろう。マジで返事忘れてて悪い。胡乃葉も戸惑っていたかもしれない。って、今メッセージのところを見てみると、数時間前。朝っぱらに胡乃葉から返事が来ていたよ。俺はポチポチとスマホを操作。確認をする。
『今日はよろしくお願いします』
どうやら向こうは早々と起きているらしい。これは胡乃葉が遅刻ということはなさそうだ。そして胡乃葉の提案した時間で予定が動いているようだ。
胡乃葉からの返事を見た俺はスタンプでおはようの返事をしてから着替えをすることにした。
ってか、そもそもだが。胡乃葉は俺の家に何をしに――あっ。ロフト見に来るのか。
って、これと言ってないんだがな。今俺がいる場所がロフト。寝る場所と――少しスペースがあるって感じだな。だらだらしかしないこの空間だ。あと、天井までが近いためここで立ち上がると頭をぶつける高さである。でも普通に座って何かするのなら問題ない広さは一応ある。って、ここ見に来てもね。面白いことあるだろうか?
「——余計なことより着替えるか」
俺はいろいろ思っていたことを頭の中から捨てる。
いや、決して女の子が来るからわくわくとかではない。ない――はず。わくわくしてる?とりあえず良し。着替えよう。顔洗おう――服はいつも通りでいいよな?
そんなこんなで、俺は着替えなどを完了し。軽く朝食にパンをかじって少しすると。遅れてもなので、伊勢朝日駅を目指すため家を出て歩きだしたのだった。
ちなみに特にどこか行くのではなく。俺の家に来ることになっているので俺は貴重品のみ持っての超身軽である。
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