第59話 10月28日 金曜日4
驚愕の事実とでも言っていいだろうか?まさかの俺達本当に同じ大学。学年は違うにしてもこの1年いや、まだ半年を過ぎたくらいだが――それでもかなりの回数大学には行っている。同じところに居たはずなのに、俺達は大学で会ったことがなかった。ってか、俺は胡乃葉は名古屋とかそっちの大学の学生かと勝手に思っていたが――まさかだよ。まさかの同じ大学――そんなことあるのか?俺が同じ大学という可能性を消していたのは会わなかったからだが――いや、普通1回くらい大学で『あれ?』ってことあるだろ?ないもんなのか?とにかく、胡乃葉と会ってから、大学内で会うことがなかったので、完全に胡乃葉は他の大学の子と思い込んでいたのだった。
「ま、まあ、そこそこ広い大学ですから……って、それでもですよね?」
胡乃葉の方もまだ驚きを隠せていない様子だ。
「ああ、1度も大学で胡乃葉を見たことないというか――どんな奇跡だ?1年と2年なら同じ講義を何か1つくらい取っていてもおかしくないと思うんだが――」
そうそう、それもあるんだよ。講義はこれが1年。2年。3年……ではなくて、好きなように科目を取って――そりゃ一部必須があるが。でもそれを除いても他の時間では自由に科目が取れる。だから普通に1年生から4年生が同じ部屋の講義というのも多々俺の大学ではあるのだが――何故?胡乃葉を見ていない?だった。
「ですよね。あと、食堂とか――図書館とか共有のところはいっぱいあるのに……」
「だな。売店とか――まあ会う可能性のある所はホントたくさん大学内にあると思うのだが――一応後々知って――ってのもだから聞いておくが。胡乃葉が大学で俺を避けてたということは?」
「そんなことあるわけないじゃないですか。先輩こそ――実は私との会話は――」
「もちろんない。っか。会ったら声かけてた」
「それは――良かったです」
本気で心配したのだろうか?胡乃葉がちょっと不安そうな表情のち。俺の返事を聞いて、安心したという表情に変わった。
「——本当に偶然?」
「みたいですね」
「ちょっと講義確認するか?互いの」
「ですね。確認しましょう」
俺達はそれからスマホを出し合って、それぞれの現在の講義時間をちょっと確認してみた。すると――。
月曜日。俺は1限4限5限。胡乃葉が2限3限。
火曜日。俺は2限4限(A棟)5限。胡乃葉が1限3限4限(B棟) 。
水曜日。俺は1限5限6限。胡乃葉が2限3限4限。
木曜日。俺は2限3限。胡乃葉が1限4限5限6限。
金曜日。俺は1限3限(A棟)4限(B棟)5限(A棟)。胡乃葉が2限3限(B棟)4限(A棟)5限(B棟)
土曜日は2人とも休み。
全く被っていない。という事ではなかった。
でも――月曜日や水曜日、木曜日は綺麗に講義時間がずれている。もちろん移動時間に会う確率もあっただろうが。ほとんどの講義は学生が多いから会わなかったのか。気が付かなかったのか――そりゃ居ると知っていればちょっとくらい探すとかあって気が付いたかもだが……。
それに俺達の大学はA棟B棟と講義棟が2つある。そして連絡通路というものもあるのだが2階と5階。ちょっと胡乃葉と話をしていると、俺は受ける講義室の関係で5階の通路をよく使っており。2階とかは用がなくほとんど使ったことがなかった。一方胡乃葉は2階とか地上を歩く。5階はほとんど用がなく使ったことないかもだった。
ホント奇跡のように俺達すれ違っていたらしい。
ちなみに、時間割の中に、同じ時間の講義同じ科目というのもあった。例えば火曜日の4限だ。だが。この科目は受講生が多い都合で、2つの講義室に分かれている。そのため俺がA棟。胡乃葉がB棟だったため。会わなかったらしい。こんなこと――あるんだな。
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