第38話 初配信お疲れ様会
UNと魔導協会の新情報とマスコットアザラシ神星ちゃんで色々と有耶無耶に出来た感があるがこの配信がどのように世間に評価されるか普通に怖い。まぁ、ネットニュースにどうせなるだろうからそれからやな。と考えつつ配信を俺は終わらせる。
「この音源を流して……おっけ。エンディング流して終了っと」
「おつかれ空愛」
すると、すぐ横で配信のモデレーターをしていた我が友人のMickeyが声をかけてくる。
「モデレーターお疲れ。てか、Mickeyよくあそこまでアンチコメ消せたな」
「まぁ、一応直接的表現はNGにしたからな。てか、コメントが多すぎて大体が流れた」
「あー人多すぎて大荒れだったからね。特に新情報発表の時は……てか、マジで星姉加入?」
そう、一応俺のマスコットに誰かが声を当てる事は話していたのだがまさか星姉とは思わんだ。あの人世界リーグでタメ張ってるガチのスーパースターよ?日本の英雄よ?いや、マジで。
「お前の従姉様もUN加入だ。新部門のエースとしてな」
「はへぇ〜良く引っ張ってこれたな」
「まぁ、契約切れと給料の問題で取れた」
取れた??何、やっぱり競合があったの?俺ははっきり言って聞くのがすごく怖かったが好奇心に抗えず契約金についてMickeyに聞く。
「あの、因みに何円くらい?」
「今年の世界大会優勝賞金で……」
「契約金が??」
「年俸は因みにお前の20倍くらい」
「化け物かよ……」
えっと、つまり年俸は2億くらいってことか?てか、契約金は世界大会の優勝賞金って1人100億計算だったけど運営してるUNは4人分くらい貰えるから400億!?星姉最強すぎんだろ……。
「いや、お前も競技に戻ればそんくらい貰えるからな?まぁ、ボーナスが意味不明な金額出るんだから良いじゃねぇか。それに今日の配信で100万は稼いだろ」
「未来的にな。これで俺が世間様に大バッシングで終わる未来は確定でなくなった……はず。まぁ、法務部脅しと新情報がきいたのかね」
「まぁ、な。そういう事実があるって言うのはアンチに取って最悪だろうからな。で、お前の彼女向かいに来てるけどどうする?」
「マジすか……夜飯でも食べに行くかな」
菜璃が事務所まで向かいに来てくれてる!?仕事場まで向かいに来てくれる彼女……最高かよ。近くに良い店あったかな?てか、今日そんなに金持ってきてないんだが……。
「ほい、それ渡すから良い物食ってこい」
お金のことを悩んでいるとMickeyが色んな場所で使えるお食事券を渡してくる。
「ほぅ……あざっす。社長良い物食べに行きますね。ん?メールが来たわ。えー和歌ちゃんも居るらしいんで同期全員で食いに行くわ」
「ああ。同期3人仲良く食ってこい。一応言っとくが光源氏の件済まなかったな」
Mickeyが俺に謝ってくる。こいつにガチで謝られたのは引退の時以来だったので普通にビックリした。
「いや、別にいいよ。まぁ、ここまで俺に流れ弾が飛んでくるとは思わなかったけど……。てか、お前ホントに光源氏と一緒にやってこうって考えてたのか?」
そう俺が言うとMickeyは言いづらそうに顔を歪めて話し始める。
「まぁ、人は簡単には変わらない。ただ、ホントに変わってたら雇ってただろうよ。能力だけ見たらお前と同じレベルで凄い人材だからな」
「おけ。じゃあ、俺は可愛い部下二人の為に良い店探して連れて行くわ」
俺はすぐに話を切り、今夜食べにいく店を探す。
「足りなかったらお前が払っとけよ。その分も後で渡してやる」
「了解。まぁ、Mickeyこれからよろしく頼む。世間様相手に人生楽しみながら挑もうぜ」
「ああ。頼むからメンタルがァーとか言ってすぐに引退するなよ。あとこれも渡してやろう」
「流石に今回はそこまでの事はねぇよ。ん?これはROYCE様のチョコポテチとポップコーンじゃないすか!?え?くれるの?」
Mickey??お前色々と差し入れとかしてくれるめちゃくちゃ気の利く良い人だとは思ってたけどこのROYCE様のポテチとかまでくれるの!?
「お食事券以上に喜ぶのか……」
「いや、値段的には食事券だけど喜び的にはこれよ。マジでありがとう。菜璃に見つからないように食べるわ」
量が少ないからな。部屋の隅でアニメでも見ながらゆっくり一人で食べよう。
「彼女に隠れて食べるのかよww一緒に食えよ」
「いや、これは一人で食べたいんや。まぁ、心に余裕があれば1枚くらい彼女様に上げてやらんこともない」
「そこまで言うのか。じゃあ、お前に頼み事ある時はそれの箱をお前んちに送ってやる」
「法に触れる事でない限り了承しよう。じゃあ、今日はお疲れ。また連絡するわ」
「おう。気をつけてな。あっ、案件がお前には来てるからその件について明日の夜また話そう」
「案件!?えっ、今聞きたいが?あー彼女様からはよ来いって言われたので行くわ。明日の夜了解。また今度〜」
「おう」
〜〜〜〜〜〜
「先輩ぃ〜遅いですよ〜」
俺が事務所を出ると一番に和歌ちゃんが悪態をついてくる。てか、ホントに昔とは打って変わって元気っ子になったよなこいつ……昔は先輩、早く来てください。みたいな無表情っ子だったのに。
「いや、色々と後片付けがあるんだよ。和歌の時も俺が色々と教えただろうが」
「いや、それにしてもかかりすぎです。それにしても、その袋なんですか?」
ん?何ってROYCE様のチョコが入った……駄目だ。バレたら取られる。話をそらさなければっ。
「ん?これはMickeyからの差し入れ。で、どこか行きたい店ある?社長のMickey様からお食事券貰ったからどこでも行けるけど」
「マジですか!?Mickeyさん流石ですね」
「空愛、今日はやっぱり同期みんないるんだしワイワイ騒げるところ行かない?」
「ワイワイ騒げるところ?居酒屋くらいしか思いつかないけど……」
「良いですね居酒屋!!私久しぶりに串焼き食べたい気分だったんですよ」
「了解。個室あるところ探します」
〜〜〜〜〜〜
「色んな串があるんですね」
「まぁ、チーズ串とか、屋台の串家には売ってない面白いやつも何個かあるだろうよ。さぁ、Mickeyの奢りだからたくさん頼んでどうぞ〜」
「えっと、菜璃さんどうします?普通に鶏ももの塩とタレを10本ずつと、皮も行きます?えー……」
菜璃と和歌ちゃんがこんなふうに話してるの見ると姉妹のように見えなくもない。いや、なにラノベ主人公みたいなこと言ってんだが……俺は普通に豚バラと鶏もものタレとビールで良いかな。いや、今日は車じゃないから酒大丈夫か。よっしゃ、今日くらい飲みまくるか。この頃、初配信の準備で忙しかったからな。
その後料理が運ばれてきて一応この3人の中で1番偉い俺が音頭を取ることになった。
「えー初配信も終わり、これから色んな事が始まっていきます。皆さん頑張っていきましょう!乾杯っ!!」
「「乾杯っ!!」」
「あーうまい。仕事終わりのビールは最高っ!!」
「空愛、私明日の朝から配信するから起こしてね」
「は?俺任せ?」
「先輩、私今日は飲みまくるので家までお願いしますね」
「いや、お前は自分で帰れよ……」
「空愛!!」
「先輩!!」
結局俺はアルコールをセーブしないといけないらしいです。あー豚バラうめぇ〜
〜〜〜
「やっぱりですねっ、私が隊長でいいと思うんです。私だけオーディションしっかり受けて合格したんですから。先輩みたいなコネじゃないですよ!!」
「はいはい、和歌ちゃんは凄いですね〜」
「そうですっ、私は本当に努力したんです!!」
「空愛〜なんで私にかまってくれないの?やっぱり若い方がいいの?もう飽きたの?」
「いやいや、今ちょっと部下の世話してただけだから。俺の彼女は菜璃だけだよ〜」
「そうだよね?あの変なアザラシよりも私だよね?」
「俺には菜璃しかいないよ〜」
「ふふっ〜」
「先輩!!私はオーディションを受けて……」
「もうそれさっき聞いたんだよぉぉぉお!!」
あーマジか。結局これか。てか、お前らセーブしろや。そして、和歌ちゃんは警戒しなさい。俺これでも男だから。彼女横に居るけど男だから。一応オオカミになるかも知れないんだからセーブしろ。菜璃は和歌ちゃんが居るんだからそんなこと言わないの。お姉さん風に行くって言ってたやろがい。
まぁ、結論を話すと俺がめちゃくちゃ苦労して二人を家のまで運びましたとさ。菜璃は同じ家だから楽なんだけど和歌ちゃんは面倒かったよね。まぁ、マンションにはコスプレガールズとかそこらへんがいたから良かったけどさ……。
お兄さんこれからのVTuber生活が普通に不安です。俺じゃなく身内がやらかしそうで……。
〜〜〜〜
ちゃっかり番外編書いてますのでそっちも見てもらえると嬉しいです。これからも頑張りますのでよろしくお願いします。
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