席替えで隣になった美少女に「私をドキドキさせてくれたら付き合ってあげるよ」って言われたのに「頭おかしいんじゃない?」って返してしまった リメイク版
岡 あこ
始まり
第1話 隣の席の桃井さん
「私をドキッとさせてくれたら付き合ってあげるよ.」
隣の席になった桃井 愛にそう言って笑っていた.
彼女は一言で言えば美人.
めちゃくちゃモテてるので,僕の様な人間関係の構築を半ば放棄した人間とは縁もゆかりも無い人種だ.だから,話した事は無かった.
僕は彼女の言葉に反射的に
「頭おかしいんじゃない?」
そう言い返していた.本心が漏れ出ていた.
普通はクラスカースト最上位の彼女にそんな事を言える人なんていない.
でも友達がいない,いやあえて作っていない僕には失うものも無かった.今が最底辺だから多分,これ以上,下がる事も無いのだ.
「えっ?」
彼女は固まっていた.
ああ…てか1ヶ月隣なのきついな.
「すいません間違えました.僕は貴族の遊びに付き合う程,暇では無いのです.では僕は1ヶ月空気になるので無視して下さい.」
そう僕は言い直して,気まずいので寝たフリをする事にした.
「待って…」
彼女は僕が寝たフリをするのを遮った.
「……えっと,何ですか?」
「君はさ,えっと,その,あの私と付き合いたいと思わないの?こう言えば,誰でもイチコロって友達が.」
……
「別に思わないよ.まあ確かに見た目は可愛いと思う.でも,見た目だけで人は好きにならないでしょ.」
「……確かに」
「もしそんな人がいたらそれは,美形と付き合ってる自分が好きなだけだろって思うけどな.じゃあ,もう関わらないで下さい.」
何でこんなに言ってしまうのかも自分でも良く分からない.
多分,人格が曲がってるからだと思う.
眠いから,寝たフリじゃなくて本当に寝よ.僕が完全に伏せた時だった.
「まだ,話は終わってない.」
声が頭に響いた.
「いや,もう終わったでしょ話.本当に何ですか?僕みたいな人じゃなくて他の人に話しかければ良いじゃないですか?てか僕の名前知らないでしょ.」
しつこい,だるい.
「えっ、知ってるよ.朝倉 隆二君でしょ.」
「知ってるんですね.それはどうも.それで何で意味が分からない事を言ってきたんですか?」
「それは,えっと,あのーその,ああ,そうだ.私決めてたの,次の席替えで隣になった人にこのお願いするって」
何を言っているのか良く分からん.
「そうですか,良かったですね.では,さようなら,お休みなさい.」
そう言って僕は眼を瞑った.もう,無視しよう.
「待って,睡眠と私との会話…」
全て言われる前に
「睡眠」
と答えて目を閉じた.まあこれで終わりだろう.僕の評判が下がるが,関係無いし,この対応だから飽きるだろどうせ.
ーーーーーー
あとがき
前に途中まで書いていたものリメイクです
最後まで書きます予定は80話ぐらいです
長くなる可能性も短くなる可能もあります
追記
本文は横書きなので「,」と「.」を使ってます.
別に「、」と「。」とか「,」と「。」とかどれでも良いのですが,PCの設定が「,」と「.」なのでこうなってます.まあたいした意味も問題も無いので気にしないでください.また,携帯で文を咄嗟に直した時はマジってしまう事があります.それはごめんなさい.
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