14日目
君と出会って2週間が経った。
生き物の生活は今日も変わらない。
昨日繋いだロープの両端を木の枝にかけて結び、板を間に嚙ませた。
ぶらんぶらんと風に揺れるそれに乗れば、簡易なブランコの完成だ。
外には出たいと思うが、それは今すぐではないということを生き物は分かっている。
風に揺れるブランコに乗りながら、生き物は手元の草をちぎって草笛を吹いた。
ピーッと高い音が口元から漏れて風に乗って遠くまで運ばれていく。
谷の風の音と共鳴して流れる音は、子犬の散歩のような愉快さを持っていた。
生き物はしっぽを揺らしながらその音をじっくりと聞いていた。
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