第弐拾陸話

その日は友人とリモート飲みをしていた。

最近は、なかなか居酒屋に行くこともできず、久しぶりということもあって、かなり長い時間飲んでいた。

飲み始めて、二時間ほど経った九時頃、友人の部屋のインターホンが鳴った。

しかし、友人は全く動こうとしない。

私が、そのことを伝えると、友人はインターホンなど鳴って無いという。

私も酔っているし、勘違いなのかと思っていると、もう一度インターホンの音が聞こえる。

今度は確かに聞こえた。

だが、友人は鳴ってないという。

おかしな事があるものだと思っていると、友人の部屋の玄関が閉まる音がした。

そして足音が近づいてくる。

友人は一人暮らしのはず……誰か他の友達でも呼んだのかと思っていたのだが、彼女の後ろに映ったのは……

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