優秀なひと

 就業面接でA社の採用担当者は言った。

「わが社はじぶんでものの可否を判断し、じぶんで責任がとれる、そういう人材をもとめています」

 面接に来ていた男は髪を短く刈上げ、仕立ての良いスーツを着た、いわゆる出来る人間を絵に描いたような男であった。彼は利発そうな声で答えた。

「わたしはじぶんで判断をし、じぶんの尻はじぶんで拭く、貴社の求める人材にぴったりだと愚考します」

「うむ。よろしい。ではさっそく前職の退職理由からおきかせいただけますかな」

「はい。退職理由はじぶんで判断をし、じぶんでケツを拭いた結果であります」

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