彼女面の彼女

 大学の中庭のベンチで男二人サンドイッチをほおばっていた。

「さいきん痩せたんじゃないか、いや、やつれたのかな」

「彼女のことが頭から離れないんだ」

「恋わずらいってやつか、たいへんけっこうじゃないか」

「いいことなんてあるものか、声すらかけたことないのに、ほかの女と話すと浮気扱い、まるで彼女面にはうんざりさ」

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