SCP-007-JP-orig 「夢の木」
アイテム番号:SCP-007-JP-orig ※
オブジェクトクラス:Safe
特別収容プロトコル:SCP-007-JP-orig(以降SCP-007とする)は、サイト-12■の際危険度を収容するロッカーに入った鍵と暗証番号付きの箱の中に入れてください。SCP-007を夢で見たという職員を発見した場合、即座に夢の内容を聞き出し特殊部隊を出動させてください。
説明:SCP-007は一般的なヒマワリの種と同じ外見をしています。SCP-007に対し興味を持った人間の"夢"から異常性を発揮し、現実改変能力を持っています。
SCP-007は興味を持った人間の想像に影響されず、いずれも現実にある場所で攻撃的な植物へ成長し(成長後をSCP-007-Aと呼ぶ)周囲の人間を襲う、といった夢を見させ、対象が夢から覚めた直後から成長を始めます。
補遺007-1:SCP-007が収容されたのは、とある山中にヒューム値が低い所があり、そこに成長したSCP-007が近くの小屋で白骨化した死体と共に発見された。その小屋には■■■■氏が住んでおり、遺伝子が一致したことから同一人物だとされました。
以下、彼の日誌に書かれた最後の日記の内容の一部を抜粋したものである。
[200■年2月■日
今日、死のうと思う。先日、といっても半年ほど前。日記にも書いたけど謎のスーツの人物が渡してくれた植物の種。貰ってすぐに1個埋めたが、その後すぐに存在を忘れてしまっていたものだ。水もやってないし発芽しないのは当然なのだが、昨日整理中に貰った種が入った袋を見つけた。だけど、その日の夜夢を見たんだ。
化け物に成長したソレが、俺を喰らう夢。
悪夢だと思って起きた後すぐに忘れようとしたけど、気になって窓から覗いて絶望した。発芽していたのだ。最近雨も降ってないし、肥料とかも与えてないのに。目が悪い私でもわかるほど成長していたそれは、見る度に大きくなって、お昼には夢でみた姿と同じになっていた。私は、この小屋を出たら殺される。夢の通りならそうだ。それに、もう小屋の食料は殆どない。
生きる希望がなかったのに、死を前にして恐れるしかなかった。あんな殺され方をされるぐらいなら、アレが人を喰らう前に枯れるよう、私が養分にならないように死ぬことなんじゃないかと思ったんだ。睡眠薬をがぶ飲みすれば、人は簡単に死ぬらしいし、多分、大丈夫。もし誰かがあの化け物を見た後これを読んでるなら、あれを倒してほしい。逃げる事しかできなかった私の代わりに]
これにより当初SCP-007とされていた化け物をSCP-007-A、種をSCP-007と分類しました。そして、このSCP-007-A討伐作戦に関わった者のうち約■名がSCP-007の夢を報告し、同時に夢に出た場所でSCP-007-Aの発生が確認されました。
SCP-007-Aに関する記憶処理を施し、テロ等の広範囲にわたるカバーストーリーを実施し、SCP-007-Aを処理した特殊部隊は夢を見ない処理を施した人物や、SCP-007に関する夢を見なかった隊員で構成されています。
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