覇権文明の世界史
木島別弥(旧:へげぞぞ)
序
これは、世界史に現れる八つの覇権文明について短くまとめたものである。本当は、作者は、幻想小説のような世界史を書きたいのだけど、そのためには歴史的事実を確認しておかなければ誤解を招くと考えた。
世界史を調べると、一般向けの歴史ものには出てこない歴史的事実に出会うので、幻想小説的なものの前に、歴史的史実をまとめたものを書いてみようと思った。おれの創作した架空の世界史を読まされても、歴史好きが混乱するだけかもしれない。だから、幻想的世界史の前に歴史的事実をまとめたものを先に書いた。「歴史に学べ」といわれるが、世界史から学べるものには何があるのか、後で考えたい。
おれは十代の頃は歴史好きだったが、その頃は、もちろん、歴史文献に当たって調べるなんてことはまったくしていなかった。大人になり、訳書とはいえ、少しは歴史文献にあたって調べてみたところ、まったく別の世界が待っていた。日本のインターネットは、世界史探究者のために、世界史の面白いところをネタバレしないで隠しておくつもりのようだ。それはそれで素晴らしいことだ。
また、おれは2011年6月に、「おりが選らんだ十章からなる世界史」を書いて発表していたが、当時のおれは歴史文献をまったく知らず、理解しておらず、今思えば、かなり手直しのいる世界史を書いたと思った。歴史好きだったおれがこの程度の世界史認識しかなかったのかと呆れられたことだろう。
いまは、2021年9月、あれから、十年たった。その間、ずっと本ばかり読んでいたおれの世界史観がどう変化したのか、報告したい。「おりが選んだ十章からなる世界史」は、独創性や洞察力を重視し、歴史における勝敗の理由を書き記したものである。今、読み返したら、決して愚かな書ではなかった。
また過去に書いた「世界の重要発明を選ぶ」は、科学史の目処をつけたものだ。おれは、これからの歴史学には、科学史、哲学史、経済史、文化史、法学史、などが重要になるべきであり、皇帝や王族貴族、征服者の戦争の歴史だけを教える世界史に意味は少ないと考えている。
なお、哲学史については、「まったくろくな哲学入門書がないよね」にまとめてある。
そこで、今回は「覇権文明の世界史」だ。覇権文明について知ることは楽しそうだからだ。だが、自分の書いたものを読みなおすと、まだおれは半分以上を、王族と戦争について書いている。いつか、王族や戦争を重視しない世界史を書きたい。
参考文献
「人類5000年史」1~3巻。
「世界哲学史」
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