第2話
いつからだろう。
いつから自分がこんなにも弱く脆く疲れてしまったのかもわからないくらいこの場所で生きてきた。
仕事も終わり行く当てもなく歩く。
ここは24時間あかりの消えない場所。東京。
辛い事から逃げたくて東京に出てきたはずなのに、いつの間にかそれすらも薄れ始めようとしている。
「逢いたい…」
私の呟いた言葉はネオンで明るいはずの街の暗闇に溶けて消えていった。
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