第17話
何故2人から声をかけられてるのか、いまいち分からなくて俺達は戸惑ってた。
「えっと……エマさんとクリスだっけ? 一体俺達になんの用かな?」
「単刀直入に言うわね。私たちを含め4人で組まない?」
「エマ何言い出すんだ! 俺はそんな話「クリスは黙ってて!」…ちっ!」
「ごめんなさいね。いきなりこんなこと言われても、わからないわよね?」
エマは話を進めてるがどうやらクリスは今初めて聞いたみたいだな……
「いえ、
「なら話は早いわね♪ 是非…「ですが」…ん?」
「それはお互いに納得した上で組んでることだから、さっきのクリスの反応からして、クリスは納得してなさそうに見えたけど?」
「当たり前だろ! 誰がおま「黙ってて!」…くっ!」
「クリスには後ほど、私からよく言い聞かせますので」
「なら、今すぐに答えは言えないかな。理由はわかるよな?」
「っ! ……わかりました。クリスが納得したらまた声をかけさせてもらいます。」
そう言ってエマはお辞儀をしてクリスと店を出ていった。
(ねぇあの子エマちゃんだっけ? 物凄く拳握りしめてたけど、大丈夫なの?)
(どっちみち、納得してない人がいるなら、組む気は無いから少し様子見てみるよ)
(確かにチームを組むとなると、みんな納得してなきゃ、後々問題になるわね。その辺は、レイとユーリちゃんで決めたらいいと思うわ♪)
俺はそう言って姉さんに説明したら、納得してくれたみたいだ。でも、ユーリはどうやらさっきの申し出に不服を感じてるみたいだった。
「なんやあのボンボン! 頼みに来といて文句言うとか、ウチらの事舐めとるやろ!」
「ユーリ落ち着け」
「落ち着けるわけないやろ! さっきの態度見たやろ? エマって子が口挟まんかったらあのボンボン、何言おうとしとったかわかっとるんか!?」
「そもそもさっきの話に関しては、多分クリスは聞かされてなかったんだろうな」
「なんやそれ!? そんなんで、なんで言いに来たんや!?」
「多分クリスと揉めるのわかってたから、組んだ後で説得しようとしたんだろな」
「そんなんで組めると思っとんか? なんか怒り通り越して呆れてまうわ。それで今断られたから、急いで説得しとるっちゅう事かいな?」
「簡単に言うと、そういう事だな」
「まぁあんな感じやったら、無理やろな」
そう言ってユーリはカップに入ってる紅茶を飲んだ。
「俺は、逆になんでそこまでして組もうとしたのか、エマさんの行動が分からないんだよな」
「そんなん簡単な話やない?」
「そうなのか?」
「あんなレイジ。よう思い出してみ? 今日レイジだけが
「そう言われるとなんか恥ずかしいな」
「恥ずかしがっとる場合やないで? 多分チーム組むとかって話が広まるにつれてどんどんさっきみたいに、話してくる人おるかもやからな?」
「なるほどな……せめて何人で組むとか分かれば良いんだけどな」
「なんでな?」
「もしペアならもう言ってこないだろうし。それ以上でも俺達から声をかけたらいいだけだし」
(姉さん、チームって何人で組むの?)
(そうねぇ……私の時は3~4人だったかな?)
「姉さんに聞いたら3~4人らしい」
「ほな後2人さがさなあかんのか……」
「まぁまだ2日目だし、ゆっくり決めたら良いだろ?チーム組むにしても
俺がそう言ったらユーリは一気に不安そうな顔をしてきた。
「つまり…ウチとも組むのは一旦白紙って事になるんか?」
「ん? なんでそうなるんだ? ペアは問題ないだろ? それにユーリは、俺がすぐに
「ウチどんな武器になるかわからんで? それでもホンマにええんか? 後でやっぱ無し言うんはあかんで?」
「言うわけないだろ? ったくユーリはそんなに俺の事信じれないのか?」
「そっ……そんなことあらへん! ウチレイジの事信じとる!」
「なら安心しろ、絶対解消しないから。 逆にユーリが嫌だと言っても遅いからな?」
「そんな事ウチから言わんから安心しぃや♪ なんや安心したら甘いん欲しくなってもうた♪」
そう言ってユーリは、嬉しそうに席を立ちあがり、注文をしに行った。
(まったくレイは今のやり取りの意味わかってるのかな?)
(なんだよ急に? チームを解消するかしないかの話だったろ?)
(それはそうだけど…はぁ……なんか言っても無駄なのかもね…それより私も今日は頑張ったし、もう1つ食べたいな♪)
(わかったよ姉さん。ユーリが戻ってきたら、買いに行ってくるよ)
(やったー♪ お姉ちゃん想いの良い弟を持って、お姉ちゃん感動しちゃうよ♪)
(はいはい)
その後ユーリはケーキを2つ持って席に戻ってきたのを確認してから、俺は姉さんのチップを買いに行った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます