第50話 天敵登場
としひさ専属の諜報部隊、「裏おとよ隊」が全国の情報を調べ主であるとしひさの元に戻ってきました。
彼らは驚くべき情報をとしひさにもたらしました。
まず、九州の争乱を仕掛けたのがもうり連合のたかかげであるという情報が複数から寄せられたことです。
つまり、しまづもおおとももりゅうぞうじもそのほかの九州のお菓子メーカーもたかかげに踊らされていたという事実がはっきりしたということです。
さらに、たかかげ自身はそれをもうりの西側を安全圏にすること。
そして東側の強大な敵に備えるための片手間の作戦にすぎないことが分かりました。
強大な東の敵とはオダカンパニーのノブナガかととしひさは考えていました。
しかし、裏おとよ隊の報告によると、それは正確な情報ではありませんでした。
では、正確な情報とは何か?
皆様は覚えてらっしゃるでしょうか。
いえひさたちが都から帰る時にオダカンパニーの子会社、サンサン商事のおひざ元、軍団長ひでよしの街に立ち寄ったことを。
報告の中で、この軍団長ひでよしが最近メキメキと頭角を現し、ノブナガにたいしても微妙な力関係の変化が起きているそうです。
ノブナガとしてはもうりの征服を望み、しまづを含む九州勢を味方にしようと考えていました。
しかし、ひでよしはもうりの一部を取り込みたいと、ノブナガとは違う方法を模索していました。
そこで、たかかげは計略で東の陣営との対決を先延ばしにし、あわよくばその矛先を別の所に向けようと策を練っていました。
しかし、ひでよし率いるサンサン商事はたかかげの予想をはるかに超える形で社内の業績を上げていて、たかかげの計算が崩れるほどの勢いがありました。
この報告を聞いて、としひさは他の兄弟たちにはない恐れを抱きました。
それはひでよしという軍団長、あるいはサンサン商事の社長が将来のしまづの敵になるのではないかという恐れです。
ちなみに他の三兄弟はさんさん商事もひでよしも知らず、オダカンパニーのノブナガとの良好な関係から、中央との関係を楽観視していました。
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