接種後の副反応

 次に副反応です。


 ファイザーやモデルナのワクチンは1回目の接種時よりも、2回目の接種時に強く副反応が出ます。でも、アストラゼネカのワクチンは1回目の接種時に副反応が強く出て、2回目の接種時にはほとんど出ないんだとか。


 また、アストラゼネカのワクチンは発熱などの一般的な副反応は少ないとされています。しかし、ファイザーやモデルナではあまり聞かれない、血栓ができるという副反応があります。血栓ができた場合の死亡率は約20%で、できてしまうとかなり危険だといえます。


 血栓ができる確率は1回目の接種時に約0・001%(100万人当たり約10人)です。調査によって発生確率はある程度異なるのですが、だいたいそのくらいと思っていてください。2回目の接種時には血栓が発生しないとされています。


 0・001%という確率を身近なものに置き換えると、生涯をとおして落雷で死亡する可能性と同じくらいだそうです。また、インフルエンザを発症した場合の死亡率は0・03%です。


 それをふまえて考えてみると、0・001%というのはごく稀な確率といえます。ただ、自然発生する血栓の確率は約0・0002%です(100万人当たり約2人)。自然発生の血栓と比べれば5倍ほどの発生率です。


 5倍も差があるのであれば、調査の誤差ではないと思います。正式に認められてはいないのですが、ワクチン接種となにか因果関係がありそうです。


 その因果関係がありそうな0・001%という確率をどう捉えるかは人それぞれです。ごく稀な確率でも自分がそれに当たらないとは限りませんから、怖いと思う方もいらっしゃって当然です。 


 怖いと思う方はアストラゼネカのワクチンは見送ったほうがいいでしょうね。気にならないという人は、ファイザーやモデルナのワクチンと同様に、接種の選択肢に入れていいかもしれません。


 また、各ワクチン接種後の死亡率は以下の感じです。


 アストラゼネカ:100万人当たり約2人

 ファイザー:100万人当たり約20人

 モデルナ:100万人当たり約2人

 (大半がワクチン接種との因果関係が不明とされています)


 ファイザーとをモデルナは日本人の接種から算出したものです(2021年7月後半に集計)。アストラゼネカの接種は日本ではじまったばかりです。まだ結果がわかっていませんので、海外での調査によるものです。


 死亡率の調査結果だけを見ると、ファイザー製ワクチンの死亡率が極めて高いです。でも、ここはちょっと考えないといけないかもしれません。


 日本でのファイザー製ワクチンは、かかりつけ医などの個別接種で使用されてきました。個別接種は高齢の方のみという条件がついていることも珍しくありません。リスクの高い高齢者に多く接種していますから、それが死亡率の高さに影響しているかもしれません。つまり、接種条件が公平ではないということです。


 調査結果をそのまま受け取るのは、ファイザーにとっては不利なことですね。――と僕は勝手にそう思ってます。




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