第19話 『ファイブスター物語』と『重戦機エルガイム』
どーも。
くろねこ教授です。
『ファイブスター物語』16巻、発売しましたね。
自分はやっとこ目を通しました。
遂に神々やらデーモンやら設定やデザインには出てたモノが姿を現したですね。
そして初期から振って来た伏線への回答らしきモノも。
これは……、一度最初から読み直すべき?。
いやーん。
あのマンガどれだけ読むのに時間かかると思ってんの。
そんなカンジ。
さて『ファイブスター物語』って今の若い人たち、カクヨムユーザーの方たちにどれくらい知られてるのでしょう。
発行部数は累計850万部と言われます。
その数字を見ればメジャー少年マンガ並。
ほとんどみんな知っててもおかしくないクラス。
ところが作者が訊いてみるとタイトルこそ知られてますが、内容は知らないと言う人が多い。
謎なカルトコミックスです。
少なくとも十年くらい前まではKADOKAWAのトップコミックスであった事は間違いありません。
その頃書店員だったくろねこ教授はKADOKAWAの営業さんに直接聞いているのです。
『ファイブスター物語』の新刊が発売されるかどうかでその年のKADOKAWAコミック部署の社員のボーナスの額が変ると。
いや、マジで言ってたですよ。
というコトで少しだけ『ファイブスター物語』に関してオススメ、解説してみようかと。
ホンキでではありません。
ホンキな人が語り出すとシャレにならないのです。
キャラクター、メカ、ファッション、ありとあらゆるモノに関して気の狂った量の膨大な設定がぶち込まれた作品なのです。
そこまでくろねこ教授はホンキな人でないのです。
『ファイブスター物語』の感想や紹介だけで一個HP立ち上げてる人もたくさんいます。
ホンキの解説はそういうトコロで見てください。
今回は軽くテレビアニメ『重戦機エルガイム』との関わりなんかを。
『重戦機エルガイム』Heavy Metal L-Gaim
1990年、テレビ朝日系列放送
全54回
五つの惑星からなるペンタゴナワールド。世界はオルドナ・ポセイダルと言う絶対的統治者の支配下にあった。
主人公の青年ダバ・マイロードは田舎の惑星コアムから父の形見であるA級ヘビーメタル『エルガイム』を持ち旅立つ。親友のキャオや元盗賊のアム、更に元ポセイダル軍のレッシィ一行は反乱軍に捲き込まれていく。ダバは実はカモン王朝の正統な後継者であるカモン・マイロードであった。いつの間にか青年は反乱軍の旗印となっていくのであった。
当時土曜日の17時30分放送アニメ枠と言う時間帯が有ったのです。
富野由悠季監督作品が中心。
1979年放送の『機動戦士ガンダム』、その前年が『無敵鋼人ダイターン3』、更に前年が『無敵超人ザンボット3』。
『機動戦士ガンダム』の後が『無敵ロボ トライダーG7』、『最強ロボ ダイオージャ』『戦闘メカ ザブングル』『聖戦士ダンバイン』と来て『重戦機エルガイム』。
さらにエルガイムの後は『機動戦士Ζガンダム』、『機動戦士ガンダムΖΖ』『機甲戦記ドラグナー』。
ここでサンライズのロボット物は終了。『宇宙伝説ユリシーズ31』『鎧伝サムライトルーパー』『獣神ライガー』。そこからは『勇者エクスカイザー』を始め『勇者シリーズ』が長く続きます。
その中で『重戦機エルガイム』は新しい雰囲気の物を模索して創られた作品。
若手スタッフを大胆に起用している。永野護はまだ知名度も無い新人であったにも関わらずメカデザイン、キャラクターデザインとして採用される異例の大抜擢。
永野護自身によると世界観設定や物語の骨子、企画案を本人が作成してると言う。
『ザブングル』、『ダンバイン』のヒットの中『エルガイム』はイマイチ上手くいかなかった作品という感が強いですね。
話題性的にもその後番組『Ζガンダム』に持ってかれます。
『エルガイム』なかなか面白いトコはあるんですけどね。
重戦機と書いてヘビーメタルと読ませる。
今に続く中二カナ文字の草分けみたいな。
コメディタッチの強い前半とシリアスの強い後半と言ったカンジ。
当時八頭身のカッチョイイキャラだったダバやキャオ、ギャブレット・ギャブレーがドタバタをやるのは割と目新しい雰囲気ではありました。
敵ボスのオルドナ・ポセイダル。
美女と見まごうほど美しい男性というか、アニメどう見ても女性だろみたいな。
年を取るコトが無い長きに渡りペンタゴナワールドを支配してきた謎の人物。
正体は実際女性だった訳ですが。
アマンダラ・カマンダラと言うシリーズ前半で出会う怪しげな武器商人。
彼こそ本当のオルドナ・ポセイダル。
世間に出ていたのはその影武者であったという驚愕の真実。
主役のダバ・マイロード。
実はカモン王朝の後継者ですが、視聴者にもその設定を中盤まで隠し通す。
その辺が視聴者に好かれない原因だよな。
序盤はメインヒロインであったアムと敵側から寝返って仲間になったレッシイに囲まれ三角関係の様であったのに、後半出て来た幼馴染クワサン・オリビーが実は許嫁でしたと言い出し、彼女と共に田舎に引っ込んじゃうエンド。
反乱軍のトップとしてポセイダルも倒し、世界の指導者にもなれたのに。
女性を選んで隠匿と言えばカッコイイんだけどな。
シリーズ中盤の「本当にカモン王朝の後継者と言うなら儀式を見せて見ろ」
と言われて、「あれは儀式じゃない。大地への敬意の表れだ」と言い、地面にキスして見せるシーンとかは好き。
ただ、くろねこ教授は実はメカとかロボットってあんま興味ないの。
今さらの驚愕の告白。
ドドーン。
そう『ガンダム』も『ダンバイン』も好きだけど。
実はメカにはあんま興味ない。
キャラクターとドラマだけ。
ロボット出て来ないでドラマ性高いアニメ他に無かったんだもの。
なので『エルガイム』のメカのアレがスゴイとかは語れないのだ!
そいでもって『エルガイム』は終わります。
その後、富野監督は永野護にいろんな作品でメカデザイナーとして起用しようとしたらしいのですが、他のスタッフの反対にあい頓挫したと言います。
結局、永野護はサンライズを退社。
マンガ家としてニュータイプに連載すると言う道を選びます。
『エルガイム、その世界観は永野にあげた』
そう富野監督は言ってます。
永野護も初期企画案は元々自分が考えたモノと言ってますし。
『ファイブスター物語』はその『エルガイム』を再構成した永野護のオリジナルコミックとなる訳です。
オルドナ・ポセイダルは天照帝、アマテラスのミカドとしてコミックの主役になります。
永遠に年を取らない光の神。
時にレディオス・ソープと名を変え世界を放浪する美青年。
アトロポス、ラキシス、クローソー、ギリシャ神話における『運命の三姉妹』の名を与えられたファティマと天才的GTMスライダー、ソープ君との出会いから時始まります。
さぁ、もう専門用語キター。
GTM:強大な破壊力を持つ巨大兵器、ゴティックメード (GOTHICMADE)
要するに人型巨大ロボやね。
少し前まではMH、モーターヘッド (Mortar Headd)と言う名称でしたが設定変更されちゃった。
そしてそのGTMを操る事が出来る操縦者が騎士。
騎士:ヘッドライナー、最近はウォーキャスターと呼んだりもするそうな。超帝国の技術によって生み出された遺伝子改造、戦闘人間。その血を引き継ぐ人々。
要するに強化人間やね。
ファティマ:騎士と共にGTMに乗り込み、その複雑すぎる計算をこなす生体演算機。最近はAF、オートマチック・フラワーズと言う名称になったのかな。
何故かそのほとんどが美女か美少女。幼生体として産まれ成長し、やがて成長を止められる。
さて『エルガイム』と何の関係も無いように始まるマンガですが、3巻目にしてやっとダバ君らしき人が姿を、これも本当に登場というより遥か彼方未来の夢として語られます。
星団紀4000年頃、コーラス王朝の王子が反アマテラス軍を立ち上げたりする。
んでその前にアマテラスの治世は既にアマテラスの影武者ユーパンドラが替わって政治を行ってたりして。
んでコーラス王子が眠っていたクローソーとGTMと出会い、アマテラスの治世を終わらせたりする。
『ファイブスター物語』は設定は途方もなく長い。
その年表は有史以前から始まり、現在の暦と思われるAD世紀へ。AD9000年以降から星団紀へ、星団紀18000年位から太陽暦になるらしいですが、もう何やら分からん。
星団紀4000年頃。
その膨大な年表におけるほんの一部。
この部分がテレビアニメ『エルガイム』に当たる部分だよという途方も無い大風呂敷が明らかに。
当時『スターウォーズ』1、2が大ヒットした頃、これは全9部作の中の4、5、6に当たるんだとムチャなコトを言い出した。
まあ現在、実現化してるんですが。
それ以上にムチャクチャ言い出した訳です。
『エルガイム』はほんの一部。それを遥かに上回る世界を有する作品としてブチあげられた『ファイブスター物語』。
作者が生きてるうちに絶対終わらない作品としても有名。
まぁ、とりあえず中二を越えたウルトラ妄想カルト作品と言うか、その設定や専門用語が凄まじい。
一応主役っぽい天照帝にしてからがなんやら分からない。
レディオス・ソープ君は世を忍ぶ仮の姿かと思いきや、どうやら4つの分身の一つであるらしい。
フルネームは天照・ディス・グランド・グリース・エイダス・フォース。
しかし56億7千万年後、進化して全時空を超越する天照大神、天照・ディス・グランド・フォーチュン・エイダス・フォースになるらしいぞ。
時にメル・リンスと名乗って女性になったりもするアブナイ人物だ。
いや、人物と言っちゃいかんな、神様だ。
よし、今回はこんなトコロだな。
って訳でテレビアニメ『重戦機エルガイム』とコミック『ファイブスター物語』の関わりに関してでした。
『重戦機エルガイム』に関しては割と語ったね。
『ファイブスター物語』に関しては、又語る事も有るでしょう。
劇場用アニメとか、『花の詩女 ゴティックメード』のコトとか。
ではでは。
くろねこ教授でした。
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