第17話 次元大介と声優・小林清志様

どーも。

くろねこ教授です。


今回はアニメ『ルパン三世』の次元大介と声優・小林清志様に関して少し語ろうかな等と。


10月9日放送、ルパン三世 PART6 「EPISODE 0 ―時代―」

完全に小林清志さんお別れ特別回でした。

悲しいかな。

やはり小林さんも御年齢です。

発音がハッキリしなくなったり、声にハリが欠けてるのはどうしようもない。

次回からは大塚明夫さん。

又、カッコイイ大物を連れて来た。

これ以上の代役を探せと言われても難しい。



さて自分は次元大介のセリフで好きなモノが一つあります。


「長ぇこと、モンローとハンフリーボガードのファンだったが、今日限りだ!」


これです。

イカスなぁ。

これに次元のキャラクターが詰まってる気がするんですよ。

ハードボイルドって単にタフガイが暗黒街の男どもとケンカしてればいいってもんじゃない。

自分のスタイルってものが無いと粋じゃない。


どこで使われたセリフかこれだけで分かっちゃった人は相当なマニアです。

一緒にウマイ酒でも飲みましょう。


ルパンの劇場映画第一作『VS複製人間』。

次元は何者かに追われます。

掴まってみれば米国の人間。

どうやらFBIかCIA、大統領の密命まで帯びてる人間から、

キサマラのようなコソ泥はどうにでも出来ると脅される。

そこで次元が言い放つ。

「それがおたくの民主主義って奴か、それなら俺にも考えがある」

男の前でタバコを一服。

「長ぇこと、モンローとハンフリーボガードのファンだったが、今日限りだ!」

これはイカし過ぎ。



『VS複製人間』はスゴイ好き。

さすがに絵や感覚がもう古いのは否めない。

でもあの作品でしか味わえない良さが多数ある。

冒頭からルパンが絞首刑にされる掴みもカッコイイ。

『賢者の石』って言葉を最初に聞いたのもこの映画かもしれない。

アメリカ合衆国大統領特別補佐官が現れた時の、

五右衛門「今なんと言った?」

次元「世界で一番偉え男を操っているおっちゃんだとさ」

なんてやり取りもいい。

クライマックスのやり取りもイカス。

次元「どうしても行くのか?」

ルパン「俺ぁ、夢盗まれちまったからなぁ」

マモーのセリフも外連味たっぷり。

「なんという事だ!ルパンは夢を見ない。それは狂人のあるいは神の意識に他ならない!」

名セリフ、あり過ぎじゃん。


その名セリフに花を添えるのが小林清志さん。

次元大介以外はドスの効いた大物悪役が多い方。

『ガンダム』のデラーズ閣下が有名かな。

『コブラ』のクリスタルボーイとか。

『アイ・シティ』のラグァ・リー様もカッコイイ。

余談ですが『アイ・シティ』は悪役の声優が素敵すぎた。不気味なキャラに永井一郎さん。オカマ口調のヤラレ役に銀河万丈さん、二又一成さん。それらをまとめる大ボスに小林清志さん。機会があれば、この方たちの声を聞くために見てもいいと思える作品です。

後は『ガオガイガー』のナレーション。

『銀河英雄伝説』のルビンスキーとか


そのラインでは次元大介は少し異質。

殺し屋ではあるけど、軽やかで粋なキャラクター。


次元てのはキャラクターとしてなかなか厄介だと思う。

ルパンの相棒として設定されてる。

頭脳派のルパンに対し、戦闘力の次元。

女に甘いルパンに対し、クールな次元。

初期はそういう構図だったハズ。

しかし五右衛門が仲間入りしてしまった。

マンガにおけるファンタジー演出も混じって五右衛門はチートな無敵キャラだ。

銃の弾も切り落すし、戦車だって両断してのける。

戦闘力に関しては完全に五右衛門が上。

ルパンの女好きに対し、女がニガテと言うのも五右衛門の方が分かり易い。

メカや最新技術に得意なルパン、メカ音痴の五右衛門。

ルパンと五右衛門の方が分かり易い構図になってしまったのだ。

結果的に次元の役回りはこいつはすげえと驚いて見せたり、ヒドイ場合はゲスト敵役を立てるためのかませ犬になったりした。

ルパン三世自身が作品によって少し性格が違う。

女に弱くて甘いキャラと来れば次元は諫める役に回る。

「オイオイ、ルパン女に甘いのもほどほどにしとけよ」

ルパンがメカに弱かったりすると意外とメカに強い所を見せたり。

長年やって来たシリーズだし、スタッフ監督も入れ替わってる。

監督によってキャラの解釈も違う。


モンキーパンチ先生の原作自体で次元のキャラも結構ブレてる。

昔はPCコミックで全巻持っていたのだけれど、引っ越しの際に手放してしまった。

ので確認出来ないのだけど。

最初は刑事として登場してくる。

次元大介刑事。

それも結構ワルなイヤなヤツだったハズ。

それがいつの間にか相棒に。

確か、ルパンの幼馴染だとか不思議な設定になったりもしてたのだ。

これはコミック版が、設定を固め過ぎない、一話ごとに違ってOKな作品であった事に由来する。

ほら、テレビシリーズが劇場になると少し設定変わったりするじゃん。

あーゆーのに近いモノだと思う。

峰不二子もひどかった。

ルパンの父親の愛人だった、とか子供の頃のルパンの家庭教師だったり。

え、え、年齢どうなってんの?みたいな。

現在、コミックを読むとかなり違和感が有ると思われるが、そういうのもアリな時代で発表誌がアリだったのだ。

コミックも後半になるとキャラは固定されてくる。

そうなってくると、次元の出番役割は少なくなって来ちゃうんだな。


そんな訳で 次元大介好きなヒトと言うのが何処に惹かれてるのか、これも結構別れると思うのです。

『ルパンVSコナン』なんかではコナン少年に対し、意外な父親キャラ発したりしちゃってたし。


自分が好きなのはやっぱり自分のスタイルを貫く男部分なのですよ。

常に帽子を手離さない。

拳銃はリボルバー。

主役作品『次元大介の墓標』では

「お前がどれだけ軽い銃を使おうがそんな事は知ったこっちゃねーが、

 俺に言わせりゃーロマンに欠けるな」

と言い放つ。

そーゆーの。


もちろん人によっては拳銃の名手でありながら、父親キャラだったり、エプロン付けて料理してるのがカワイイと言う人も居るでしょう。

それはそれでいいと思います。

今回、声優に大塚明夫さんが選ばれたのはそういう意外な一面、カッコ良くもカワイイキャラが合うという理由じゃないかと個人的には思ってる。


大塚明夫さんは大好きだ。

アナベル・ガトーだしね。

そうか、実はデラーズ閣下からガトー様が引き継ぐんじゃん。

そりゃすげぇな。


だけどどうなんだろう。

「長ぇこと、モンローとハンフリーボガードのファンだったが、今日限りだ!」

これもイキに洒脱に言ってくれるだろうか。

それだけは小林清志次元のモノなのかもしれない。

そんな事も少し思ってしまう。


という事でオシマイ。

まとめとしては。


小林清志様。

お疲れ様でした。

そしてありがとう。


これに尽きますね。


ではでは。

くろねこ教授でした。

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