第9話 小説『死物語』と『物語シリーズ』

どーも。

くろねこ教授です。


今回は『死物語』上下巻読み終えたので、それと『物語シリーズ』に関して少し語っちゃおうかなと。


作者:西尾維新

書名:『死物語』上下巻

概要:『化物語』を始めとする小説シリーズ、完結巻。阿良々木暦の視点で送る上巻『しのぶスーサイド』と千石撫子の視点で送る『なでこアラウンド』で構成される。


そんな訳で西尾維新先生です。

割とニシオズキなくろ。

くろはその昔、本屋さんで働いていたのです。

その頃出版されたばかりの『クビキリサイクル』『クビシメロマンチスト』を並べてラノベコーナーに平積みにしたりしてたくろ。

竹氏のイラストに騙されて買って行くお客さんを見てニマニマしてたのです。

まさかその後、作品がバンバンアニメ化されて、少年ジャンプで原作やっちゃう様になるとは。

そう考えると西尾維新先生がヒットした裏側には書店員くろの活躍も有ったのでは。

有る訳ねーだろ!

みたいな。

大分古い話ですね。


全然カンケーないけど吾妻ひでお先生(神)の絵日記マンガ読んでたら、「西尾維新なんか読んでる恥ずかしいワタシ」という一文が有って。

吾妻先生位の年齢キャリアの人だと西尾維新読むと恥ずかしいのかと言うのと、

そんな所まで小説目を通してるのね、さすが吾妻センセーと言うのが有った。

馬鹿にしてる言い方の気もするけど、若手の作家で名前上げてる人なんてほとんどいなくて、それだけ気にしてる作家という風にとらえれば相当な事。

敢えて言えばリアル思春期の読者を上手く捉えてやがる、すげーなコイツみたいな賞賛と取れなくも無いみたいな。

カンガエスギか。

吾妻センセー知らない人に対する説明はパス。そのうち語る事も有るでしょう。


やべー、内容にまだなんも触れてない。

まあ完結巻というよりは番外編に近いですね。

モンスターシーズン自体が番外編みたいなモノ。

『物語シリーズ』全体で見ると『結物語』でキレイに完結。

あれ以上要らないカンジ。

モンスターシーズンは撫子の決着の為の物語になってます。

裏主役、ラスボスですからね。

最後だと思って撫子、大活躍。

下巻の半分以上がスッパダカで無人島サバイバル。

サービスシーンか。

大暮 維人先生にそこだけビジュアル化して欲しいですね。

あれ、ひょっとすると大暮先生のコミック版があまりにもサービスシーンてんこ盛りなので小説の方でもサービスシーン入れて見ようと思った結果の内容なのでは。

上巻はいつものアララギ節。

しのぶ、キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードとデストピア・ヴィルトゥオーゾ・スーサイドマスターの掘り下げ。

少しばかりコロナ禍の現在にも触れたりしてる。


『物語シリーズ』全体には説明する必要無いですね。

アニメで有名作品。

遂に完結。

まあ、ファイナルシーズンで本来終わりの予定が続いてるので。

まだ書こうと思えば書けちゃうという話も有ります。

でも毎回本の最後に次回予告有ったのですが、今回は無し。

予告無いとさびしーね。

講談社BOX自体が終わりつつあるので、多分この装丁で新刊が刊行される事は無さそうです。

もう書店で『物語シリーズ』以外の講談社BOX見かけないし。

講談社BOX、カッコイイんだけどな。

紙の箱に入った装丁。

本棚に並べるといい感じ。

でも単純に読みたい時にはジャマってのも有る。


『物語シリーズ』アニメ好きだった人には『結物語』がオススメ。

これだけは読んどくといいかも。

ファイナルシーズンの後、オフシーズンの最終巻。

社会人、警察官!になった阿良々木暦の話。

警察官と言いつつ、直江津署・風説課ってアヤシイ部署で怪異に対処する。

同じく成人になった神原駿河とか妹ちゃん達もチラっと顔出し。

羽川翼は素敵にヤリスギ。

戦場ヶ原ひたぎはいいね。

やっぱし最後を締めるのはひたぎ。

完全にくろは戦場ヶ原ひたぎファンだな。

なのでこの巻のラストは大満足。

これ読むと、『物語シリーズ』が落ち着いたなみたいな満足感が有ります。


戦場ヶ原ファンとしてはやっぱ一回ひたぎ視点やって欲しかったな。

『恋物語』のニセ予告。

セカンドシーズンの最終巻。

予告ではひたぎが語り部となる物語。

本に付けられた惹句は、

『阿良々木暦を守るため、彼女が選んだのは、真っ黒で、最悪の手段だった・・・・・。』

これはトキメクでしょう。

そして本をBOXから取り出し開くと待っていたのは。

「戦場ヶ原ひたぎの語りで物語が幕を開けると思ってこの本を開いた読者諸君、お前達はひとり残らず騙された」

貝木泥舟の一人語り、詐欺師の名に恥じないスタートです。

それはそれでスバラシイ。

けどそれはそれとして、ひたぎ語りも一回やってくれんかな。



『物語シリーズ』全般で言うと、最初目指してたものは会話劇。

会話劇というか、話の筋と関係ないおもしろ会話を登場人物がずーーーっと話してるのが中心の作品。

それを主題にしてたと思います。

物語の展開より、おもしろ会話。

作品が続き過ぎるとそうも行かなくなってしまった。

おもしろ会話が少なくなってしまったのが残念。

そんな気もするのですが。

多分西尾先生登場人物の会話を恐ろしいまでの分量書いてると思うのです。

アニメの円盤に副音声が収録されていて、それが全て西尾先生書き下ろしの登場人物の会話。

キャラクターコメンタリーとして話題になりましたね。

くろも多分全部聞いた筈、おそらく。

数が多すぎて絶対とは言えないな。

あれ文章量にしてハンパない量の筈なんですよね。

『アニメ『化物語』副音声副読本』として発売されたりもしてますが、普通に本にして何冊くらいなんだ。

10冊は越えるよな。

それだけ登場人物の会話書いたら、さすがに満足するだろう。

と言うかフツー書けないよ。

そりゃ本編で会話が少なくなるのも当然の結果。


長くなってしまいました。

アニメの出来や、新房監督についても触れたかったのですが又にしましょう。


という事で 『物語シリーズ』全28冊、『混物語』も加えれば29冊。

大長編完結、おめでとうございます、ご苦労様でした。

楽しませて戴きました。


ではでは。

くろねこ教授でした。

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