352話 最新ステータス シルヴィ
俺たち『悠久の風』は、エルカ迷宮を脱出した。
今はエルカ樹海を移動している。
迷宮を踏破した俺たちにとって、このあたりで出る魔物は大した脅威ではない。
「はあぁっ! 【絶対零度】です!」
シルヴィの放った氷魔法の一撃が、フォレストゴブリンを襲う。
凍り付いた身体はそのまま地面に倒れ伏し、二度と動くことはなかった。
しばらくして、フォレストゴブリンの体は霧散して魔石が残された。
「うむ。素晴らしいな、シルヴィ」
「ありがとうございます! これもご主人様のおかげです!」
シルヴィが嬉しそうにそう言う。
彼女の成長は、本人の努力もあるが、俺のチートスキルのおかげでもあるだろう。
エルカ迷宮の攻略を通して彼女の実力はずいぶんと上がった。
ここで一度目を通しておこう。
シルヴィ
種族:白狼族
称号:エルカ迷宮踏破者
ファーストジョブ:氷魔導師レベル29
セカンドジョブ:聖獣戦士レベル28
サードジョブ:聖獣闘士レベル18
控えジョブ:氷魔法使いレベル30、獣闘士レベル30、獣戦士レベル30、水魔法使いレベル12、料理人レベル5
HP:B(08/30)
MP:A(00/100)
闘気:B(03/30)
腕力:B(03/30)
脚力:B(10/30)
器用:B(03/30)
アクティブスキル:
『氷魔導師』アイスショット、アイシクルスピア、アイスストーム、ブリザード、絶対零度
『聖獣戦士』ビーストストライク、ダブルビーストストライク、ヘビィビーストストライク、ワイルドストライク、ハイパービーストストライク、霊獣憑依
『聖獣闘士』裂空脚、砲撃連拳、獣化、瞬脚、乱れ蹴り
パッシブスキル:
『氷魔導師』パーティメンバー寒さ耐性向上(大)、MP強化、詠唱時間短縮、MP強化
『聖獣戦士』脚力強化、脚力強化
『聖獣闘士』脚力強化、アクティブスキル発動時間短縮
『エルカ迷宮踏破者』全能力値上昇(小)、閉所耐性上昇
シルヴィのファーストジョブは『氷魔導師』だ。
ほぼずっとこれで固定している。
その甲斐あって、もうすぐで上限のレベル30に達する。
セカンドジョブの『聖獣戦士』も似たようなものだ。
MSCと同じ仕様なら、この2つがレベル30に達することによって開放される超上級ジョブがある。
この調子なら、俺の次に超上級ジョブを獲得するのはシルヴィになる可能性が高い。
まあ、これぐらいのレベル帯になると、レベル上げもなかなか大変なのだが……。
今回の場合は、強制的に迷宮の深層に転移させられて魔物と連戦となった上、ダンジョンコアの破壊という思わぬ幸運に出くわし、さらには俺のミッション報酬である経験値(大)を得たことで一気にレベルが上がった形だ。
普通なら、レベルを1上げるだけでも結構苦労するからな。
「ご主人様! わたしにも称号が付いたのですか!?」
「ああ。俺と同じ『エルカ迷宮踏破者』だ。これからもよろしく頼むぞ」
「はい! もちろんです! ふへぇ……」
シルヴィが感極まったように泣き出した。
「どうした?」
「いえ、嬉しいんです。ご主人様と同じ称号を得ることができて……。一生の思い出になります!」
涙を拭いながら、シルヴィは笑みを浮かべた。
彼女は本当に頑張っていた。
その頑張りが認められた結果だろう。
「ふふ。まだまだこれからさ。楽しい思い出をたくさん作っていこう」
「はい! いっぱい作りましょうね!」
シルヴィが満面の笑みを浮かべる。
彼女の今後の活躍にも目が離せないな。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます