-7- 「一口玉 その2」

 ある日、大きく育った一口玉に出会ってしまった。


 自分より小さなイキモノは何でも食べる、危険な奴だ。


 小さな目と、大きな口だけの丸い体が、僕の頭上でふわふわ浮いて僕を見下ろしていた。


 咄嗟に踵を返して逃げ出すと、そいつは大口を開けて追いかけてきた。


 必死に逃げたけれど、しばらくしたら疲れ果て、もうダメかと思った時、そいつはお侍さんに成敗された。

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