(とりあえず、私の態度を改めることにしよう)

　そう考えるメアリーはスタッフルームから接客に戻る。なるべく自然な笑顔でドS令嬢メアリーは接客を再開する。

「おかえりなさい♡　ご主人様♡」

　これには、メイドカフェのその場にいる全員がどよめき始める。

「どうしたんだ！？　メアリー様が頭を打ったせいでおかしくなった！？」

「いつもなら、ドSっぷりを発揮なさるのに？」

「拙者、嫌な予感がするでござるよ」

(くそ、態度を改めるけどおかしくなったって思われている私。落武者さん？　最後のハッキリと聞こえてるわよ？)

　どよめきはしばらく続き、メアリーは接客をしている。同僚のメイドたちにも優しく接するも。

「ひっ、ごめんなさい！」

「あ、ありがとう？」

「拙者、メアリー殿がやっぱりおかしくなったって思うでござるよ」

(うぅ、同僚のメイドたちが曖昧な態度を。って、落武者？　てめえ、一言がイチイチ多いんだよ？　って、いっけなーい☆　笑顔笑顔☆)

　メイドカフェのその場にいる全員がビビる中、イケメンなお客さん、モリトくんが来店する。どうなる、ドS令嬢メアリー。

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