第2部・プロローグ どうやら、私は生まれ変わったようです(大麓マオ視点)

第1話

 白い天井。


 白いカーテン。


 白いベッド。


 何もかも白い部屋で命が尽きるのを待つ。


 そして、今、私の命は尽きようとしている。


 この世界に未練はない。

 両親は年に一度ぐらいしか会いに来ないし、一度も学校に通った事がないから友達なんていない。


 もし、もし、生まれ変わったら、自由な体を手に入れたい。



『ほぎゃあ、ほぎゃあ・・・・・・』


「おめでとうございます!! 女の子です!!」


 目を閉じて、数分と経たないうちに私は産声を上げていた。

 最初は何が何やらだったが、私に涙を流す、今世の家族らしき人達を見て、ああ、生まれ変わったのだと理解した。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る