あとがき

 皆さんの中にはきっと、「オドマンコマってオド(自主規制)マじゃないのか」と思われている方、「(短すぎて説明しきれなかった)オドマンコマの色々が気になる」と思われている方、それから「どこが浪漫だったんだよ、戦闘ばっかだったじゃないか」と思われている方がいらっしゃると思います。まず言っておくと、オドマンコマはアシャンティ人の宗教では宇宙を作った神であり、「永遠の発明家」とされる存在です。(自主規制)ではございません。オドマンコマで検索していただくと分かると思いますが、オニャンコポンとの同一性も指摘されている全知全能の神です。サハラ砂漠を駆け巡る最先端技術研究所にぴったりの名前ですね!

 オドマンコマの設定ですが、オドマンコマは某国が建造した原子炉で動力をまかなう移動研究所であり、食料は農業デッキとタンパク質3Dプリンターでまかなえる施設で、水素と二酸化炭素の補給さえあれば無限に増殖する水素菌の技術と組み合わせてほぼ自給自足を達成していますが、稀に外からの取り寄せ品や卵などの生鮮食品を仕入れるために補給を受けます。オドマンコマの防御力は極めて強力でありサンドストームと呼ばれる装置で砂を巻き上げて身を隠す能力を持ち、さらに装甲は戦車砲の最新鋭徹甲弾でも傷一つつかないほどの超耐久を誇ります。そして迫撃砲を16門、ライトガスガン(軽気砲)を一門装備し、前方部分に6基存在する特殊発射管は本来信号弾などを発射する設備でしたが装甲の内側から外側へとものを送れる機能から戦闘時にはドローンや未登場の小型巡航ミサイルの射出口として使われることが多いです。また、後部にはヘリコプター用のエレベーターを備えており、その付近には中型ヘリコプターなら7機、大型輸送ヘリコプターなら4機を搭載できる格納庫スペースがあります。移動装置はクローラーで、8本×3組の24本のベルトを前後に搭載しています。原子炉は4Sと呼ばれる東芝製小型原子炉で、現在のところ現実には実用化されていません。4Sは核燃料をロウソクのように使い、放射線量が少ないため変電所並の敷地面積しか取りません。また燃料を装填しただけではどうやっても臨界にならないという安全性を備えており安全装置もシンプルながらよく考えられたものになっています(例:電源を失えば自動的に重力に従って反射板が落下し、それ以上核分裂反応をさせない、事故の際も冷却剤の自然対流で冷却できる……など)。オドマンコマはそれを最後部の中枢に1基搭載しています。

 浪漫の件につきましては、動く研究所という『浪漫』を感じてほしい、というのが正直なところです。戦闘シーンが多いのは史実以上に治安が悪いということを表現するためです、ご了承ください。

 ちなみにこの小説は8月26日の午後に書き始めたものですが筆は乗りに乗って8月29日の早朝には書き上がりました(告知までは推敲してましたが)。オドマンコマの旅はまだまだ続きますが、ひとまずここで一区切りとしております。それではまた別の作品のあとがきでお会いしましょう。では。

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