第5話 部屋とパーティー会場へ
「こころ、今日に転生するのですか?1日くらいゆっくりしていってもいいのですよ」
こころはスッキリした顔つきで首を傾げながら言う。
「ん、、、明日にするか!」
「決まりね!今日のパーティーは参加ですね!」
メティス様はそういって大広間での集会はお開きとした。
こころは特別に使用人から部屋を案内されついていく。
「こちらがココロ様のお部屋になります。なにか御用がありましたら何なりとお申し付けくださいませ。
パーティーの時間になりましたらお迎えにあがります。」
使用人はそう言うと頭を下げ部屋を後にした。
「また広い!なんか落ち着かないなー……。
暇だなー、、、けんくんでも覗いてみるか!」
そう言うとこころはベッドに座り、足をフラフラさせながら左目のブルーアイズて下界を覗く。
左目のブルーアイズは、メティス様がこころを下界へと迎えに行く際に使ったあの大鏡と魔法陣なしでいつでも覗くことがでる。
それに、少しの間であれば下界での犬の姿と自分の意識を飛ばすこともできる。
「ん、、、っと、っあ!けんくんみっけ!こんな所に住んでいたのかー。そーかそーかそんなに悲しいかぁ。よし!気配だけでも感じさせてあげよー。けんくん僕の気配に気づけるかな?」
するとケンシロウはこころを感じたように呼び始める。
「っん?こころ……!?こころいるのか……?まさかな!ふぅ……。こころ!本当に楽しい16年間だったよ!俺は大丈夫だよ!ありがとうこころ!天界でも元気でな……」
こころは大喜びし、一旦意識を天界へもどし案内された部屋の大きなベッドの上で足をバタバタさせはしゃいでいた。
またこころは下界を覗く。
こころはケンシロウの懐かしい匂いからなかなか離れれずにいた。
ケンシロウが寝床に横たわり携帯電話をさわる。
生きていた時の様にケンシロウの顔側にお尻を向け、こころの頭は足先の方向で。携帯電話を触っている腕の側でうつむせになりもたれ掛かる。
「あれ!?今こころの背中が見えたような、俺こころの背中に腕もたれかけて、た?
っま居るはずはないか!」
こころはケンシロウの安心した言葉を聞き、天界へ意識を戻した。
「次はさきちゃんとお母さんだな!どれどれ!?、、、っあ!!!!」
二人の悲しみの感情が強すぎて中々意識を下界へおろせない。
「熱い熱い熱い!へーへ、、、」
イメージで言えば陽炎のように熱のもわのようなものが部屋全体を包んでいた。
「今は無理だ!また今度にしよう。」
こころは案内された広い部屋は落ち着かず暇そうにうろうろしていた。
こころは思い出したかの様に魔法のバッグから何かを取り出した。
「ヨイッショ!あー!これこれ!」
頬を赤くし目が垂れ始め顔をなすりつけ出した。
それは前世でお母さんが用意してくれていたあのピンクハウスだった。
屋根は型崩れし匂いもこころが下界で生きていた頃の匂いがプンプンしている。
こころにはこれが一番落ち着くのだ。
人間の姿のまま入ろうとするがちょいキツすぎる為魔法で少しだけ大きくした。
ブルーアイズから呪文一覧を除く。
「えーっと、えーっと、これか?」
こころはゆっくり文字を追うように読み上げる。
【物巨大化、イメージした大きさに変化させられる。呪文・ペルグランデーション】
「これだ!」
こころはさっそくピンクハウスで寝始めた……。
少しすると使用人が部屋を訪れた。
「ココロ様、パーティーのお迎えに伺いました。ご準備の方はよろしいでしょうか?」
「ぐ……んぐー」ッパン!
イビキと共に鼻の風船が割れて目を覚ます。
「パー、ティー、、、?っあ?そーうだった!今から用意、、、」ドン!
慌ててピンクハウスから出た矢先足をつまずかせ正面から倒れた。
「いたー!って天界には痛覚なかったわ……。
服どうしたらいいんだろう。ドレス?まぁいいや!適当になんか念じよう!」
ブルーアイズの聖魔力で魔法陣を展開をさせ、
ころの下から真ん中をくぐり抜けるようにグルグルと光を放ち魔法陣が上がってくる。
「おー!!またくすぐったい!よしどうだ!ん?これじゃなーい!でも懐かしい!けんくんが買ってくれた蜂の服じゃないかー!尻尾んとこの針はかわいいけど……いやいやこんなの着ていけん!」
「ココロ様どうしましたかー!?」
使用人が声をかける。
「大丈夫でーす!」
「あのー、御召し物でしたら私がお持ちしておりますものをお使いください。」
「っお!?」
そう使用人に言われこころは扉を開けた。
「おー!いいのがあるじゃないかー!こう言うの一度は来て見たかったんだー。
下界では犬だったからなー。
よし!これに決めた!」
すると使用人が「では私が、、、」とこころを着替えようとしたが、こころは自分でやれるから大丈夫と微笑む。
用意してもらったそのドレスをコピーし魔法陣を使い瞬時で身に纏わせた。
「ファインクシュミレ!」
「ココロ様……その魔法は……」
「なんだ!?」
「上位の魔術師や神でも使える者が少ない魔法を難無く簡単に……」
「そーなんか!別に普通にできるぞ」
上位クラスの魔法であった為、使用人は只々驚いていた。
「最後にティアラをポンっと!できた!
じゃ、行くか!使用人さん!案内よろしくー!」
「はい!ココロ様。」
こころはてくてく使用人の後をついて行く。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます