朝と群青

十時半起床

相変わらずアラームは聞こえない

脳みそが溶けている


ついさっきまで

踏み締めていたアフリカの赤土も

燦々と注ぐ日光で焼けた肌も

ダンプカーの狂ったクラクションも

なぜ?

思い出せない


ブラインドの縞縞が布団に投射されて

これはこれでまあ

きれいというか

生活の一部


せめてスパイスの香りくらい

残ってないかと確認してみたり

それなのに

鼻腔を通過するのは即席うどんの匂いだけ


それもこれも

世界が丸すぎるから

不自然なくらい青いから


たまには暗い朝があってもいい

蜜蝋の芳香で目を覚まし

明るい夜はロマンティックにスキップして


そこはきっと歩かなくても行ける場所

溶けた脳みそを小旅行


声する方へひたすらに

群青など彼方に脱ぎ捨てて

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