通勤電車

疾走感のある曲で

僕の憂鬱は

身体の隙間から

ふにゃふにゃと

弱々しく抜けていく


すると僕は

丸まっていた背中や

胸にあった黒いモヤモヤから

少しずつ解かれて

澄んだ空気が

だんだん体に馴染んでく


視界も徐々に拡がって

さっきまでの苦しみが

嘘みたいに明るく晴れて

すっきりと空を見あげる


「大丈夫

今の僕ならやれるさ」

そんな自信がどこからか現れて

また1歩、踏み出せる

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