皆と


アルシアお兄ちゃんは勉強しなきゃいけないらしいく、ゴメンだけど一人で遊んできて?と、言われた。


だから、今僕はベッドの上でちっちゃい姿のノウルとラグワをギューッっと抱きしめている。


『地味に痛いんだが』


『寂しいのですか?』


「今のうちに充分に二人のことを感じておこうと思って」


二人は不思議そうに首を傾げた。


『?どういう意味だ?』


『ちづき?』


「最近、皆が遠いから・・・」


『それに関してはすまないと思っている』


『まあ、私達にも色々あるというわけで・・・』


二人は僕を慰めるように、顔を舐めてくれる。


「僕から離れないで?」


『ああ、分かってるよ』


『すみません。ここにいる間、皆がずっといるのは難しいかも知れませんが、できるだけ居られるようにしますね』


二人共、キューンと可愛らしい音を出しながら首を傾げて見つめてくる。


「ああ〜!!!可愛い・・・」


『機嫌が直ってよかったぞ』


『ちづき、寂しかったら、ちゃんと言ってくださいね』


「うん!分かった!」


三人で一緒にベッドへダイブする。


『そうだ、ちづき、ここを出たら、どこへ行きたい?』


いきなりの質問に今度は僕が首を傾げる番だ。


「どういうこと?」


『ああ、保護と言ってもな、ずっとされてるわけには行かないだろう?』


『なんとなく、こんな場所って、感じでいいんです』


「う〜ん・・・」


そう言われても思いつかない。二人がわかりやすく説明してくれてるのは分かってるんだけど。


『街とか、森、とか簡単な言い方でもいいですよ』


「それなら、一回街に行ってみたいな」


『街かあ・・・。まあ、行くか』


『そんな露骨に嫌そうな顔しないでください』


ノウルはすっごい嫌そうに顔を歪めた。そんな顔しちゃだめだよ、という思いを込めて、その顔を、むにむにする。


なされるがままのノウル。可愛い


『うみゅみゅ』


『ノウルさんがそんなことされる日が来るとは・・・』


『あ”あ”?ラグワお前なあ』


『ふふ。私に罪はないですよ?』


『そんなこと知ってる』


「?、?」


『ちづき、ノウルさんのように、ツンデレ属性を持ってはいけませんよ?』


「??はい?」


『おい、つんでれぞくせいってなんだ。ちづきに勝手に変なことを教えるな』


「まあ、つんでれぞくせい?ってのにはならないように、きをつけるね」


『いや、うん、そうしてくれ』


『あはは、ノウルさんが・・・!あのノウルさんが、ん”ふふ』


『・・・』


ノウルがすごい顔で睨んでるけど気にしないでいよう。うん。今日も二人とも可愛いなあ。

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