第50話 刀身に反射する憎悪

 愛羽たちと別れたイデアは少し離れた所に車を停めさせていた。


『ふふ、神奈川の暴走族やて。みんな可愛くてべっぴんや。会うのが集会中やなくてよかったどすなぁ』


 イデアは愛羽たちの前で見せていた片言の日本語などではなく、普通に喋ると懐から短刀を取り出した。それを鞘からゆっくりと抜き、光に反射するように目線の高さまで持ってくるとそれを勢いよく閉じた。


『さぁ、妖怪退治や』


 その瞳は鋭く光っていた。

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