ライバル

僕の恋には強敵が居る。


僕より足が早いし力も強い。悔しいけど跳ぶ姿は確かにかっこいい。


彼女はアイツにお熱でその授業のほとんどの時間はアイツから離れないし、愛おしそうにアイツを撫でては仕切りに褒めている。


極めつけに腹が立つのはアイツが彼女に撫でられている時、僕を見つけるとバカにしたように鼻を鳴らすこと!


彼女に相応しいのは誰がどう見ても僕の方だし、歳だって僕の方がずっと彼女と近いのに!


彼女は今日の授業でもアイツといる。

彼女はアイツと共にコースを翔ける。



アイツ──2歳の雄馬に乗って。

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