第24話ゴールデンウィークラスト
俺はケジメをつけるために2人を神社に呼び出した。
俺を好きだと意思表示した月夜…彼女を傷つけない、裏切らないため、それ以外の人を拒絶しないといけない。
その2人の名は松田國子、緑山ルビィ。
くに部長や白山礼というのは通り名である。
俺は真名を呼んだ上でなお拒絶する。
やって来たようだ…。
「松田さん緑山さん、大事なことを言わなければならない。あなたたちなら臭いでわかるかもしれません。だから、はっきり言いましょう。月夜と一線を越えたあと、あえて風呂には入っていません。俺は彼女の月夜のものになったことをつたえるためです!」
國子とルビィが寂しそうにしている。
「あの女の臭いがするから、きみはもう、それほどなのか」
國子はやはり臭いでわかったようだ。
「私は、もっとはっきりいってほしい!私たちは敗北したって!」
ルビィは泣いていた。
「今からいいます。俺は月夜が好きです。愛しています!だから、松田國子、緑山ルビィ、あなたたちの気持ちを踏みにじります!」
「よ…く…いった……!それでこそ!私の観察……………!」
國子は泣き崩れた…。
「あなたのおかげで胸が大きいことへのコンプレックスがなくなりました!私の恋はかなわなかったけど意味はあったんです!」
ルビィは胸をはった!悲しみを抱えながら、受け入れた。
泣いているということは受け入れていない証拠、だから俺は國子に追い打ちをかけねばならない!
簡単だ近づくだけでいい…。
「あの女のにおいを濃くするのはやめてくれ、もうそのにおいはいやだ!」
「いいえ、禍根を残しては駄目だ。一般人ならいざ知らず、松田國子、あなたは能力者、諦めてくれなければ、月夜が危険だ!」
「そんなに好きなのかあの女が…!そいつのにおいをつけた君を私は愛せない。負けたよ。赤井部員…諦めるしかないようだな…」
國子は、泣き止んだ。
「想い人ではなくなっても君は私の観察対象だ!それを忘れず前を向け!人生デビューを蒼井月夜をパートナーとして生きて行け」
「私も同じ気持ちです。月夜さんをなかせたら、許しませんよ」
月夜さんが現れた。俺のにおいをつけて。
「私と同じ人を好きになってくれてありがとうございました!京次朗のことをこれからもよろしくお願いします!」
俺は2人にあえて見せつけるように月夜と肩を組んで去った。
これ以上言葉は必要ない、松田國子と緑山ルビィは俺達を受け入れたのだから。
俺は家に帰って風呂に入った。明日からはあの2人は仲間であるが一線を引かなければならない。それがお互いのためになると信じて。
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