84 vowtista 様
1:なろう
2:歴史
3:伏線たっぷり
4:頭脳明快
5:考察させる内容
6:恋愛×???
7:行動
8:【十の切望】
全てに意味があるキャラ。
数話で回収する小さな伏線から、物語全体をひっくり返す大きな伏線。
回収したと思わせるミスリードなど、論理的な部分。
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【あらすじ引用】
「まさか・・・本当に・・・・」
スクルドは見た。
夕闇空に輝く星に紛れるように銀色の輝きを放つ”それ”は、普通この町の上空を通過するはずのないものだった。町の遠くで爆発が起こった。機体は小さな黒点を産み落としていく。育った町が火の海と化すのには、そう時間はかからなかった。
————————この物語は、戦争を憎み、戦争を淘汰するために戦争をする、一人の少年の戦記。
【十の切望】は、現実世界の第二次世界大戦時を背景とした、
兵器×異能力×人間ドラマ×史実IF作品です。ヨーロッパに中央に位置する国、ドイル国に本部を構える異能力組織、”パツィフィスト”。
数奇な運命からパツィフィストに入団した主人公スクルドは、戦争の早期終結のために戦争に加担する。パツィフィストに所属する能力者達は、一人では抱えきれなかった凄惨で壮絶な過去がある。戦争を、敵国を、理不尽な仕打ちを、兄弟を、親を。それぞれが抱える憎しみの感情は、”ユヴェン”という異能力のトリガーとなり、力を授かった。そんな彼らが心の底から叶えたい切望は、この醜い世界をどう変えていくのか・・・。
1 世界観や舞台、どんな国(自治体)同士で戦っているのか? など
1938年 3月 フランチェ国
フランチェ国:隣国のドイル国と戦争中あり、両国の間にはフランチェ側が作ったメジノ要塞が敷かれている。この要塞は、17年前の第一次大戦時のフランチェ国VSドイル戦争の経験から作られたものである。先の戦争では、同盟国の協力もあって、フランチェ国が勝利した。この時、両国の間ではヴェロサイユ条約が結ばれた。厳しい制限での軍縮、莫大な賠償金を請求する内容であり、ドイル国がフランチェ国に対し、二度と戦争を仕掛けないようにするためのものであった。
2 事の発端
(戦争が勃発した経緯や理由)
上記の条約が結ばれたにも関わらず、ここ10年間ドイル国は密かに次の戦争のために準備を進めているようである。そして3ヶ月前、ヴェロサイユ条約をはじめとした不可侵条約を全て無視し、ドイル国は自国の東に位置する、パーランド国へと侵攻したようだ。そのうえ、西側であるここフランチェ国にも侵攻作戦を企てているようである。
3 主要国の内情
メジノ要塞のお陰か、今のところフランチェ国には戦車などが攻め入ってくるようなことはないが、ドイル国では軍用機を飛ばし偵察や基地爆破などを行っている。安全とは言い切れない状況にある。
4 主人公について
主人公のスクルドは17歳。第一次大戦が終戦した頃、戦火に包まれていた場所で産まれた可能性が高い。自分を育ててくれた人物は施設の前に置かれていた赤ん坊を引きとったという。なので当然両親のことも知らず、確かな生まれも知らないようだ。
この年、狙われないはずの町は空からの攻撃を受け、地獄のようなありさまとなる。主人公と一緒に買い物に出かけていた二人を含む、彼らはなんとか生き延びたものの、教会で一緒に生活していた育ての親であるシスターを含む子供たちは、返らぬ人となった。彼らの復讐を誓った主人公達だったが、軍の者に拉致され、拉致された理由と町が襲われた本当の意味を知ってしまう。
5 簡単なあらすじと感想
二人の赤ん坊が拾われる経緯から始まっていく。
主人公は赤ん坊から20歳までの計14人が身を寄せる、マウロ協会でミラーというシスターに育てられた。13人の孤児がここで暮らしている。
彼女の40回目の誕生日の翌日、主人公達は買い物に出かけた。その時に彼を頭痛が襲い、その直後警報が鳴ったのである。
その後、石造りの倉に逃げた三人は何とか生き残ることができたが、倉からでた彼らが目にしたのは地獄のような光景であった。急いで教会へ皆の安否を確かめに向かったのだが……。
もし自分たちの大切な人たちが、自分の能力の開花の為に犠牲となったなら、とても複雑な心境だと思う。人によってはこんな能力を持っていたために、たくさんの人が犠牲になったんだと、自責の念に駆られるかもしれない。幸いと言っていいのか分からないが、主人公達の場合は自分たちを利用しようとした人々に向いたため、自殺などをせず生きることを選んだ。復讐をしたところで。失なわれた命は戻らない。全てが終わったあと、彼らは何を想うのだろうか?
6 見どころ
主人公達の大切な人たちは、彼らの能力を引き出すために犠牲になった。彼らの能力が必要となったのは、ドイル国が他国を軍事力によって再び脅かし始めたことにある。つまり発端は確かにドイル国にあるのだ。だが、彼らの敵はドイル国ではないという所が重要である。
もし彼らがそのまま自分たちの憎しみを”自分たちの敵”に向けてしまったなら、どの道この国に未来はないだろう。内側に向かっていく憎しみに、ドイル国が被せる形になるからである。その為、彼らが自分の真の敵を知った直後は、どうなってしまうのだろうと、不安もよぎる。
その方向性が定まるのは、軍の者たちから主人公が逃れる際、彼らを助けてくれる人物たちと出逢ってからである。その人物たちは、パツィフィストという”世界平和を実現することを目的とする組織”に属しており、世界中から能力者を集めるのも活動の一つだという。つまり何処かの国が勝ち、他の国を植民地にするということではないと思われる。果たして彼らは、どんな風に世界平和を実現しようというのだろうか?
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