(三)-5
サトー博士は、この『ドーシン』を利用し、AIに学習をさせることにした。AI学習にはデータやプログラムをインプットするという手法もあるが、単純なデータであればそれでも良かった。しかし、AIが対人スキル、自然な人間応対の獲得には限界があった。そこで、それらについては人間から学習させようと考えた。つまり、AIを学校に通わせるのだ。
ただ、AI知能については問題なかったが、物理的な体を用意できなかった。もちろんある程度のロボット・アンドロイドは用意できた。しかし人間と同じような汎用性のある筐体は完成が遅れており、この時期にようやく試作機が製作された。
(続く)
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